相場展望12月28日号 「閑散に売り無し」が続く、「掉尾の一振り」に期待

2020年12月28日 08:26

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■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)12/24、NYダウ+70ドル高、30,199ドル
  ・英・EUの新たな通商交渉合意を好感し上昇したが、クリスマス前日の13時までの短縮取引のため、売買は低調だった。(日経新聞)
  ・NY市場はクリスマスから3連休となる。(NHK)

【前回は】相場展望12月24日号 外国人売りで冴えない市場展開、日銀の買いが下支え

 2)12/25、NYダウ
  ・クリスマス休暇のため休場

●2.NYダウの動向・・・上値が重くなってきた

●3.米追加経済対策で12/24、下院共和党は民主党提案の現金給付2,000ドル引上げの採決を阻止

 1)追加経済対策ならびに2021年会計年度の合意も難しくなり、政府機関一部閉鎖の懸念が高まった。

●4.EU(欧州連合)

 1)英・EU自由貿易協定(FTA)締結で合意、経済への打撃を土壇場で回避 (読売新聞)

●5.世界の企業は2020年、増資と新規株式公開(IPO)による資金調達額1兆ドル(約103兆円)

 1)前年比6割増で初めて1兆ドルを超えた。
 2)株式市場に流れた緩和マネーが企業の資金繰りを支えた。(日経新聞)

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)12/24、上海総合指数▲19安、3,363(亜州リサーチ)
  ・米政権が対中国への圧力を加速させていることを改めて嫌気された。
  ・中国政府の経済支援策の期待は持続しており、大きく売り込む動きはみられない。

 2)12/25、上海総合指数+33高、3,396
  ・中国では11月の電力消費が大きく伸びて、工業生産や消費の増勢基調が続くとの見方が広がり、電力・ガス・石炭株が買われ、相場を押し上げた。(日経新聞より抜粋

●2.中国・国家市場監督管理総局がアリババを独占的慣行の疑いで調査(ブルームバーグより抜粋

 1)中国人民銀行(中央銀行)や銀行保険監督管理委員会も、アントに金融規制の厳格化を理解させることを目的にも呼び出した。

 2)馬雲氏が築いたインターネット帝国の2本柱に対する監視強まる。

 3)IT大手に対する規制強化は世界的流れだが、中国の場合は民間企業であるアリババなどを中国当局の影響下に置くことが真の狙いとの見方もくすぶる。同社への圧力は、中国における技術革新の足を引っ張るとの懸念も出ている。(時事通信より抜粋

●3.NY市場でアリババの株価は、終値で222ドルと▲13%を超える急落(NHK)

 1)中国政府が独占的な立場を利用した疑いで調査しているとの発表を受けて、株価は一時▲17%以上安い水準まで下落した。

 2)中国政府による統制が強まり、収益拡大の妨げになるとの懸念が強まった。(日経新聞)すでに、アリババはM&A(合併・買収)の際に当局への申請が無かったとして罰金を課せられている。

●4.中国5G基地局は71.8万局に達し、世界最大の5Gネットワーク構築(CNS(国営通信社))

 1)中国での5Gの産業分野への応用には、600万カ所の基地局が必要。そのために、7年間で19.17~23.96兆円の投資が必要。

●5.中国の海外権益防衛のための「国防法」改正案を12/26に全人代・常務委員会で可決(時事通信)

 1)施行は2021年1月1日に施行と、国営中央テレビが伝えた。

 2)尖閣諸島の日本領海に頻繁に侵入する海警局が武器使用する権限を明記した「海警法」は2021年に制定すると、全人代の高官は12/21に記者会見で述べた。

■III.日本株市場

●1.日経平均の推移

 1)12/24、日経平均+143円高、26,668円
  ・ワクチンと英EU交渉進展を受け一時+230円超高も、戻り待ちの売りで上げ幅縮小

 2)12/25、日経平均▲11円安、26,656円
  ・外国人投資家はクリスマス休暇で商いが超閑散なため、値動きが横ばいとなった。

●2.日経平均の動向・・・「閑散に売り無し」の状況が続くが、「掉尾の一振り」を期待

 1)個別銘柄では12/3、12/9、12/16以降に下落基調となっている銘柄が目立つ。
  ・売っているのは外資系短期筋が主体。
  ・国内での新型コロナ感染者数増大し過去最高となっていることの警戒感と米追加経済対策を巡る不透明感が重荷。

 2)反発材料は「好材料の使いまわし」になっている。
  (1)米追加経済対策の議会合意 (2)ワクチンの開発と接種の進展 (3)金融緩和の期待
   ・英国とEU(欧州連合)との通商交渉合意で年明けの経済・市場の混乱回避が安心材料になっている。

 3)出来高減少で超閑散相場
  ・出来高   11/30   12/21  12/22  12/23  12/24  12/25
         24.87億株  10.42  10.72   9.91  8.78   6.94

 4)「閑散に売り無し」の格言通りの展開が続く。

 5)年末に向けて「掉尾の一振り」を期待

●3.企業動向

 1)ANA、JAL   国内線のキャンセル広がり追加で減便(NHK)
 2)楽天、日本郵便 物流のデジタル改革で提携(NHK)

■IV.注目銘柄(株式投資は自己責任でお願いします)

 ・2201 森永製菓   業績に比べて株価低迷で乖離。
 ・4516 日本新薬   同上。
 ・7224 新明和工業  同上。

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。

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