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今のところ、2020年のアメリカ大統領選挙はバイデン候補306名に対してトランプ大統領232名という選挙人の獲得となり、奇しくも2016年のアメリカ大統領選挙の真逆の結果となったことは、前回の記事でもお伝えした通りである。
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トランプ大統領はこれまで伝統的だった敗北宣言を行わず、最後まで徹底抗戦をする構えを見せているとはいえ、ここまではトランプ陣営も概ね予想の通りだったのではなかろうか。最高裁の判事であるギンズバーグの死去は予測できなかったかもしれないが、最高裁にもつれ込むような長い展開になることも考慮して、保守系の判事の任命を急いだのも納得ができる。
ただし、トランプ大統領が逆転するにはあまりにも選挙人数の差が広すぎる。現在選挙結果の認定を待っている激戦州は、ジョージア州(16人)、ミシガン州(16人)、ペンシルベニア州(20人)、ネバダ州(6人)、アリゾナ州(11人)、ウィスコンシン州(10人)であり(括弧内は選挙人数)、これらの州の結果を除いた獲得選挙人数は、バイデン氏227名に対してトランプ大統領232名である。
それでは、各州の状況を見ていこう。ジョージア州の州知事は共和党所属、認定期限は11月20日である。早期に再集計を行ったのは不正があったというトランプ大統領の主張を起因とするものではなく、僅差だったという理由だ。
当初の開票結果ではバイデン氏がトランプ大統領に得票数で約14,000票上回っていたが、手作業で約500万の票を再集計した結果、バイデン氏はトランプ大統領を12,000票上回っており、結果は覆らなかった。このままバイデン氏の勝利を正式に認定されれば、トランプ大統領には大きな痛手となる。この段階でバイデン氏243名に対してトランプ大統領232名だ。
続いて、ミシガン州の州知事は民主党所属、認定期限は11月23日である。トランプ陣営はミシガン州でのバイデン氏勝利認定に異議申し立てをしていたが、勝ち目がないと見たのか、その後は訴えを撤回している。
また、ペンシルベニア州の州知事も民主党所属、認定期限は同じく11月23日だ。ペンシルベニアの裁判所は、開票作業に問題があったとのトランプ大統領側の訴えを既に退けている。両州の選挙人が加算されると、バイデン氏が279名となり、この時点でバイデン氏が過半数を超える。(記事:小林弘卓・記事一覧を見る)
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