空気清浄機市場の「競争激化」は、おおいに結構!

2020年11月19日 08:50

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「Kirala Air」(画像: Kiralaの発表資料より)

「Kirala Air」(画像: Kiralaの発表資料より)[写真拡大]

 コロナ禍が急速に市場規模を拡大させた事業の1つに、空気清浄機がある。

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 電波新聞デジタル版は7月21日付けの『家電特集 空気清浄機新型コロナで販売台数伸びる』という見出しで、「3月時点では前年比5.6%減(202万8000台)にとどまっていた」国内出荷台数の状況が一変したのは「4月」とし、具体的に「シャープ、単月販売倍増」「パナソニック約1.5倍」「ダイキン工業、前年比144%」「象印マホービン、同170%」と伝えている。また日本電機工業会のまとめでは、「空気清浄機の国内出荷台数は4-5月累計で、前年同期比154.5%と大きく伸長した」という。

 その後も空気洗浄機市場は右肩上がりの伸びを続けるのと同時に「差別化(開発)合戦」が続いている。

 例えば10月15日には、ウォーターサーバーの製販が主業のKirala(キララ)なる企業がオゾン(大気を自浄:滅菌・消臭する働きを有する)式空気清浄機「Kirala Air(キララエアー)」の販売・レンタルを開始した。

 キララは東証マザーズ市場のMTGのウォーターサーバー部門としてスタートした。キララエアーは「低濃度のオゾンを発生させることで、空気中に漂うウイルス、床や壁に付着した飛沫ウイルスの除去も可能」がポイント。2年近く前から開発と取り組み始めたが、新型コロナウイルス禍を契機に開発速度のギアをトップに入れたという。同社では、キララエアーの他社製品(空気清浄機)との違いをこうアッピールする。

 「ウイルスの感染ルートは周知の通り『飛沫』と『接触』の2つに大別される。飛沫はくしゃみや咳が原因。一部が空気中に浮遊するとウイルスとなり、最長3時間生き続ける。一方、衣服や床などに付着したウイルスは72時間ほど生き続ける。従来の空気清浄機では付着したウイルスは除菌できなかった。だがキララエアーは、低濃度オゾンを発生させることで殆ど除菌できる。」

 現状で、家庭用・業務用の全4タイプがある。家庭用は部屋の広さに応じ機器のサイズが選択できる。業務用はモードの切り替えでオゾン濃度の調整が可能。知られているように、高濃度オゾンは人体にとって有害。だがいずれのタイプも有人環境下でも濃度0.1PPMを超えない設定となっている。

 世に送り出して約1カ月。病院や飲食店、美容室などの導入が決まっている。販売は、目下はキララのHPからのみ。レンタルはHP、ショッピングモールでのPRイベントを介してだけ。が、「家庭用タイプの一部を家電量販店で販売する予定」と、多展開の整備を急いでいる。

 この種の競争は大いに結構。新型空気清浄機の相次ぐ出現を待ち構えたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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