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AI「ディープフェイク」初摘発! 無力な行政、被害減らず (1)「詐欺社会」を脱するには?
「ディープフェイク」とは、AIのディープラーニングの「ディープ」とフェイクニュースの「フェイク」をかけ合わせた造語だ。今では「専門用語」のように使われ、多くの人に通じる言葉になっている。
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現在、AIでネット上の有名人の画像を集め、ポルノ画像にはめて拡散させることが多数起きている。これが「ディープフェイク」であり、AIによる画像技術の悪用だが、それはいとも簡単に偽の画像を作り上げてしまう。そして、偽と分かっていても「楽しむヤカラ」が拡散を手伝ってしまうわけだが、これに対して「憤る人は多数なのであろうか?」と疑問に感じるほど気軽に拡散されている。
映像加工にはネット上の動画でもなく「本人の静止画像」が少々あれば、はめ込みたい動画の人物画像とすげかえることが出来るようだ。その精度は上がってきているようで、ポルノ画像に当てはめる程度ではなく、詐欺事件に利用されてきている。これは音声偽造だったようだが、AIの精度は上がり続けているため、本格的な規制が必要となっている。
今回、「名誉毀損と著作権法違反の疑いで逮捕者」が初めて出たが、遅すぎると感じてしまう。事が大きくならないと動かないのが、これまでの警察や行政の常だ。そのため、すでに社会は「詐欺社会」と化していると言っても良いのではないのか?交番の「お巡りさん」が巡回してきて、警察手帳を見せても信用してはならないご時世だ。
交番の「お巡りさん」とは顔見知りになっておきたいと考えてしまう。だか1年に1度、訪ねてくるはずが、来ていないので、こちらから用もないのに交番を訊ねて行ったり、けげんな表情をされてしまった。何か「下心があるのではないか?」と疑念を持ったのであろう。それが警察官の仕事なので「よし」としなければならない。
nippon.comの 『高齢者を食い物にする特殊詐欺:2019年の被害額は前年比2割減の301億円』によると、
❝警察庁がまとめた2019年の特殊詐欺の認知件数は、前年比5.6%(1008件)減の1万6836件、被害額は同21.3%(81億4000万円)減の301億5000万円だった。
被害額は減っているものの、8年連続の300億円越えとなった。1日あたりでは約8260万円がだまし取られており、深刻な状況にある。被害者は高齢者(65歳以上)の女性が多く、全体の65.0%に達する。特に親族を装ってだます「オレオレ詐欺」では84.3%を占めており、80歳前後に被害が多発している。❞
相変わらず、詐欺事件は後を絶たない様子だ。深刻なのは、「相手を騙して当然」とする社会全体のムードだ。個人的な会話にも「ウソはつきもの」とした軽い気持ちが渦巻いている。営業マンのセールストークでも、多くのウソが当然となっている。一昔前であったら、「悪質」とされた営業トークが「売り上げを上げるには当然」となっている。
営業を受けるユーザー側も慣れたもので、「正直者は馬鹿を見る」とばかりに気軽に応じて素通りしていく。行政に対しても、本心から「困りごとを相談」しても本気にされない。障害者支援組織の中でも、弱みに付け込んだ詐欺まがいの行為が起きている。そして、自殺を防ぐための「いのちの電話」は、なかなか繋がらない。回線が少なく、本気で自殺を防ぐ体制にないのだ。弱者は、死してもふり返られない存在だ。
行政は、「仕事を減らす」ことを最優先としている。裁判官でさえ、「違法とまで言えなければ裁判を端折る」。「弁護士は皆ペテン師」との格言がまかり通る。こんな現実を経験してくると、「真実はむなしい」。「ディープフェイク」は、世相を映したものだ。
さて、新型コロナウイルス感染拡大が始まるまで、長い間、日本では実質給与が下がり続けているのに、企業業績は「好景気」と言われ続けてきた。社会システムが狂っていると捉えるべきであろうか?その社会の病状の1つが「ディープフェイク」として表れていると言えるのではないか?このままでは格差は広がり続け、日本社会に貧困が広がってしまう。どこから手を付ければ「詐欺社会」を脱することが出来るのであろう。
つまり、AIを有効に使えるよう社会のモラルを上げていかなければ、このまま出口はないとも考えられるのだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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