8月の新車販売台数、軽四輪11.8%減 普通・小型乗用車16.1%減

2020年9月10日 16:59

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トヨタ・ヤリス(画像: トヨタ自動車の発表資料より)

トヨタ・ヤリス(画像: トヨタ自動車の発表資料より)[写真拡大]

 2020年8月の国内新車販売台数において、軽四輪車が前年同月比11.8%減となり、7月の同1.1%減からさらに落ち込んでしまった。普通・小型乗用車合わせては同16.1%減となり、7月の同19.9%減から徐々に回復していると見える。これらの販売実績の動向は、コロナ禍の動向次第と言えようか。

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■2020年8月 軽四輪車車種別販売実績順位

1位: ホンダ・N-BOX 1万4514台(前年同月比20.6%減)
2位: スズキ・スペーシア 1万0579台(同0.9%減)
3位: ダイハツ・タント 9151台(同45.7%減)
4位: ダイハツ・ムーヴ 7594台(同13.7%減)
5位: スズキ・ハスラー 6384台(同98.4%増)
6位: 日産・ルークス 6208台
7位: ホンダ・N-WGN 5853台(同15.9%減)
8位: スズキ・ワゴンR 5668台(同12.1%減)
9位: ダイハツ・タフト 5292台
10位: スズキ・アルト 5020台(同5.7%増)

 判然としない市況は、当然に新型コロナウイルス感染拡大に対する対処の仕方次第だ。ぐずぐずと「ウィズコロナ」などと言いながら明確な対策を取らないでいると、通年で大きな打撃を被ることとなるだろう。感染対策を取りながら「GoToキャンペーン」を次々と行っていても、経済の低迷は続く。

 問題は、これから企業倒産や飲食店の廃業などが目立って多くなってくることだ。次には国民に可処分所得がなくなって、市況が下落する状態が怖い。今年秋口から来冬にかけて対策を十分取らないと、経済の低迷は長期的なものになってしまうだろう。来年のオリンピックが開催できたとしても、思ったように人が集まらず、期待した経済効果が起きない場合が怖い。

 2020年8月の日本国内乗用車市場は、やはりトヨタ1強であった。日産・キックス、スバル・レヴォーグなどの新型車の動向も来月には数字になってくると思われる。日産は、EVアリアなど話題の多い新型車を次々と投入してくるので、市況が変わることを期待したい。

■2020年8月 普通・小型車車種別販売実績順位

1位: トヨタ・ヤリス 1万1856台
2位: トヨタ・ライズ 9391台
3位: トヨタ・カローラ 8751台(前年同月比56.4%増)
4位: ホンダ・フィット 7158台(同29.9%増)
5位: トヨタ・アルファード 7103台(同53.5%増)
6位:トヨタ・ハリアー 6231台(同103.6%増)
7位: トヨタ・ルーミー 5617台(同24.8%減)
8位: 日産セレナ 5055台(同34.5%減)
9位: トヨタ・ヴォクシー 4639台(同32.6%減)
10位: 日産ノート 4596台(同40.4%減)

 それにしても、トヨタは計画的に新車を投入して日本市場を活性化させているが、日産、ホンダ、スズキ、スバル、マツダなどすべてのメーカーが力を合わせて、より新車市場を盛り立ててほしいものだ。海外との交流が極端に規制されている状況だが、輸入車が止まっている訳でもなく、どの様に日本国内の市場を活性化するべきなのか?

 一方、ネット販売が好調のようだ。オンライン営業ではこれまでのトップセールスたちが不振で、新人たちがネットで販売拡大していると言う。しかし、これは市場全体としては良い傾向ではなく、ネット販売は「決め買い」の客であり、新たな市場を掘り起こすことはできない。コロナ禍の解消と、「ネットにおいて潜在市場をどのようにして開発する」のかをぜひ検討してほしい。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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