ファーストリテ、任天堂、良品計画など/本日の注目個別銘柄

2020年9月3日 17:34

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記事提供元:フィスコ


  

<9983> ファーストリテ 65930 +2280大幅続伸。前日に8月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比29.8%増、3カ月連続のプラスとなり、前月の同4.4%増から増収率は大きく拡大した。客数が同26.0%増と大幅に伸びたほか、客単価も同3.0%の上昇となった。記録的な猛暑により夏物コア商品の販売が好調で、エアリズムマスクなども人気化した。他の衣料品専門店との比較でも伸び率は際立ち、評価する動きが優勢となった。

<9412> スカパーJ 480 +65急騰。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は55.9億円で前年同期比51.4%の大幅増益となった。通期計画は120億円で前期比21.4%減益であり、コロナ禍においての想定以上の好スタートがポジティブなサプライズと捉えられた。メディア事業における営業費用の減少、宇宙事業におけるJCSAT17及びHorizons 3eの収益拡大などが背景に。通期コンセンサスの上振れへとつながる格好のようだ。

<8562> 福島銀 186 +33急伸。SBIHDの北尾社長が前日、地方銀行への出資などを柱とする「地銀連合構想」について、「新たな合意に非常に近いのが3、4あると語った。すでに資本提携している同社などには、今後の大型再編の流れが想定される展開になっているもよだ。菅官房長官も前日のコメントで、地銀の数は多過ぎるとしており、再編の動きを後押しするとみられている。再編期待波及で低位の地銀株で強い動きが目立った。

<7974> 任天堂 60520 +970続伸し6万円台乗せ。6万円台は2008年7月以来およそ12年ぶり。米大統領選の民主党候補であるバイデン陣営が、同社のゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」を選挙活動に活用すると伝わり、足元では上昇ピッチが速まっている。米大統領選でのソフト採用によって、同ソフトへの注目度が一段と押し上げられるとの見方が強まっているようだ。足元ではアナリストの目標株価引き上げの動きなども複数で観測されている。

<2685> アダストリア 1742 +78大幅反発。前日に8月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比12.7%減、前月の同19.9%減からは減収率が縮小したものの、11カ月連続でのマイナスとなった。客単価は同1.8%上昇したが、客数が同14.2%減少した。外出自粛傾向の影響などが引き続き響く形に。厳しい事業環境は継続しているが、足元の状況はほぼ想定線とみられ、上半期の売上動向もほぼ計画通りとみられることから、短期的なあく抜け感に。

<3853> アステリア 854 +40大幅続伸で高値更新。豊洲やまもと眼科が、AI搭載IoT統合エッジウェアの『Gravio』を用いた『AIカメラによる3密回避システム』を導入したことを発表している。撮影した画像から待機人数を自動検知し、同院Webサイトへ待合室の人数をリアルタイム表示することが可能となっている。コロナ禍において、幅広い産業における今後の導入の広がりなどが期待される展開にも。

<7453> 良品計画 1760 +82大幅続伸。5月の戻り高値水準を更新している。前日に8月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比6.9%増となり、3カ月連続でのプラス成長となっている。客単価が同4.5%低下の一方、客数が同12.0%の増加となった。部門別では、前年のハードルが高かった衣料・雑貨が2ケタ減の一方で、食品が5割超の伸びとなり、生活雑貨も2ケタ増になっている。順調な売上動向を評価材料視する動きが優勢に。

<4284> ソルクシーズ 1008 +150ストップ高。株価は1月以来となる4ケタを回復した。SBIHD<8473>が筆頭株主のソフトウェア開発会社で、金融業界が主要顧客。これまでも、SBIHDの「地銀連合構想」が同社の業容拡大につながるとの期待が折に触れて高まっていたが、本日は、SBIHDの北尾社長が「地銀連合構想」について、新たな合意に非常に近いのが3、4あると語ったことで、あらためて期待感が高まる状況になったようだ。

<3919> パイプドHD 1639 +20前日比変わらずを挟んで続伸。投資有価証券の売却を決定、今期中に約2.8億円の売却益を特別利益に計上すると発表。それに伴い、通期の最終利益予想を上方修正、これまでの5-6億円のレンジ予想から7-8億円に引き上げた。本業ベースでの変更はないものの、好業績銘柄として短期資金の関心は引き続き高く、手掛かり材料につながった。また、最終利益上振れが配当金の引き上げにつながっていくとの思惑も先行。

<7220> 武蔵精密 1042 -35大幅反落。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に、目標株価も1000円から900円に引き下げた。電気自動車減速機用のデファレンシャルアッセンブリの受注拡大などを織り込み株価は上昇しているが、足元の業績リスクやEV部品の顧客内製化リスクなどを考慮すると、ダウンサイドリスクは大きいと分析。非ホンダ顧客からの価格プレッシャーもリスク要因と。《US》

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