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ハリス副大統領候補と株価動向
8月11日、11月のアメリカ大統領選挙に向けて、民主党の候補者に確定しているジョー・バイデン前副大統領は、副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員を選出した。黒人女性が副大統領候補となったのは史上初めてだ。ジャマイカ系の父親とインド系の母親を持つ彼女を副大統領に選出することで、民主党はマイノリティの重要性を主張することになり、トランプ大統領との立場の違いをより鮮明にしたと言えるだろう。
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さて、民主党が政権を奪還することになった場合、ハリス副大統領は株価に対してどのような意味を持つことになるだろうか。かつてバイデン氏と民主党代表の座を競い合ったエリザベス・ウォーレン上院議員が、副大統領候補として取り沙汰されたことがあったが、彼女が政権の要職に就くことになれば、法人税増税や富裕層向けの課税など、株価にとっては大きなリスクとなることが予想されていた。
そもそもバイデン氏自身も法人税増税に言及しており、公約通りに大幅な法人税減税を続けるトランプ大統領と対比すれば、株価にとってはリスクとされている。しかし、日々バイデン氏の優勢が伝えられる現時点であっても、株価は下がる気配を感じないのは、ハリス氏が副大統領候補に選出された影響もあるかもしれない。
なぜならハリス氏は、ウォール街とのつながりが深い上、彼女の献金リストには、グーグル(現アルファベット)、アップル、アマゾンなどが名を連ねている他、義弟はかのウーバーテクノロジーズの法務担当でもあるのだ。
実は先に挙げたウォーレン氏には、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)のような大手IT企業の市場独占を避けるべく、GAFAを解体しようとする動きがあったが、ハリス氏にはそんな動きの緩衝材になることが期待されている。
GAFAが主要銘柄として含まれている株価指数のナスダック100は、コロナショックを後目に過去最高値を更新し続けているが、この勢いは大統領選でバイデン氏が政権を奪取した際の懸念すら払拭され、今後も上昇し続けるのかもしれない。(記事:小林弘卓・記事一覧を見る)
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