御堂筋沿いの大阪・淀屋橋で複合施設開発へ、市街地再開発組合が設立

2020年8月10日 07:00

印刷

淀屋橋駅西地区再開発事業の完成イメージ(住友商事発表資料より)

淀屋橋駅西地区再開発事業の完成イメージ(住友商事発表資料より)[写真拡大]

 大阪市中央区北浜の御堂筋沿いで商業、オフィスの複合施設開発を計画している淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業において、市街地再開発組合の設立が認可され、総会を開き正式にスタートした。高さ約135メートル、地上28階建ての複合施設を2025年に完成させる予定だ。

【こちらも】JR大宮駅西口再開発、東京建物など3社が商業施設など整備へ

 計画場所は、大阪市役所や日本銀行大阪支店がある中之島から、土佐堀川をはさんで南側の御堂筋沿い約7,200平方メートル。地下2階、地上28階建ての高層ビルを建て、地下で京阪電鉄、大阪メトロの淀屋橋駅と接続する。施設の延べ床面積は約13万2,000平方メートルを予定している。

 低層階の1、2階には御堂筋にふさわしい店舗を誘致し、歩行者空間と一体になった空間を創出する。地下の淀屋橋駅から出てくる人向けに地下に商業施設を整備し、地上の店舗との相乗効果で上質なにぎわいを生み出す。

 中上層階はオフィスとなる。ワンフロア3,300平方メートルを超す大阪市内最大級の広さで、ビジネスサポート機能や非常用電力を備えたハイグレードオフィスを供給する。大阪市は梅田、堂島、北浜地区など中心部で長くオフィス不足が深刻化してきただけに、市中心部でオフィスを探す企業の注目を集めそうだ。

 高さ50メートルの地上11階には、一般も利用できる基壇部屋上庭園、カフェテラスなどを整備し、中之島などを一望できる眺望空間を設ける。このほか、土佐堀川に面した水辺の溜まり空間など大川町公園を再整備し、エリアのシンボルとなる水辺空間の創設を計画している。

 施設は街区をまたいだ非常用電力の融通や帰宅困難者を一時収容するスペースの環境整備を進め、淀屋橋駅を中心としたエリアで災害時にエネルギーが安定供給される業務継続地区の構築を目指す。

 淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業は2019年に都市計画決定された。今後は2021年中に権利変換計画の認可と施設の着工を予定し、2025年の完成を目指している。再開発組合には住友商事、大和ハウス工業、関電不動産開発が地権者、組合員として参加している。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事