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新(真)「羊の皮を被った狼」トヨタ・ヤリスGR 直3気筒 1.6Lターボ 燃費36.0km/L (1/3)
新型トヨタ・ヤリス(画像: トヨタ自動車の発表資料より)[写真拡大]
このところの燃費改善では目を見張る成果が出ているようだ。新型トヨタ・ヤリスで「WLTCモード燃費・最高36.0km/L」は、むろん「GR」ではなく標準車、それもハイブリッド車ではあるが、高性能と燃費を両立できる技術が開発できるようになったことが驚きではある。
【こちらも】トヨタ、新型車ヤリスの発売日は2020年2月10日に
トヨタ・ヤリスはトヨタの世界戦略車であり、日本国内では「ヴィッツ」の名で販売されてきた車種だ。自動車各社では日本国内名を海外名に改める動きがある。そして、「輸出」していたものが「海外生産」となって日本への逆輸入車も出るなど、グローバル企業では国内海外を区別せず「利益・資金効率」で考えるようになってきている。これも「投資効率」優先時代の要請であろう。
そのため、ボディサイズに変化が大きい。新型ヤリスのボディサイズは、全長×全幅×全高=3940×1695×1500mm、ホイールベース2550mmとなり、横幅は半世紀ほど昔の「白いクラウン」サイズである。
日本の道路や駐車場事情から言うと少々幅が大きいとなるのだ。これでは、品質が大幅に向上して値段も割安の軽四輪自動車の方が「使い勝手が良い」となってしまう。維持費においても軽四輪自動車は優位にあり、ヤリスのような小型車の存在意義が問われてもいる。
このところの日本国内市場における新車販売台数の4割が軽四輪自動車となっている理由である。しかし、この「新型ヤリス」のボディサイズは「運動性能」を優先したものなのだ。
新型ヤリスは、WRC(世界ラリー選手権)に参戦するベース車両となっているため、基本性能はラリーに対応できる操縦性を優先して開発されてきたものだ。これは、トヨタ・スープラのBMWとの共同開発によって、トヨタがBMWから学んだ技術だ。
MR(市場調査)からパッケージングを優先してサイズを決める従来のトヨタの手法ではなく、まず運動性能を優先にサイズを考え、次にパッケージングを考えるという逆の手順である。これが伝統的なBMWの手法であり、BMW各車が運動性能に優れている秘訣であるとトヨタは思い知らされたのだ。
そのため、新型ヤリスは、新(真)「羊の皮を被った狼」とも言える「GR」の存在を当然とする車両となったのだ。
新型ヤリスの標準車のパワーユニットは、新開発1.5リッター直噴で直列3気筒ガソリンエンジン最高出力120PS、最大トルク145N・mとなる。発進用ローギア付きCVTが標準だが、やはり6段MTを選択することもできる。WLTCモードの燃費は、ガソリンエンジンFF車が19.6~21.6km/L、4WD車が19.2km/Lと公表されている。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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