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マツダ、1Qのグローバル販売台数は前年比12%減少 通期の販売台数および財務指標は据え置き
総括
藤本哲也氏:みなさん、こんにちは。マツダの藤本でございます。本日は、当社の決算説明会にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
本日はまず総括を申し上げたあと、第1四半期の実績、通期の見通し、主要施策の進捗、第2四半期以降の取り組みの順でご説明申し上げます。
本日の総括でございます。
第1四半期のグローバル販売台数は、対前年同期で12パーセント減の35万3,000台となっております。売上高は8,489億円、営業利益は為替影響や品質費用の一時的な増加などによりまして70億円、当期純利益は52億円となっております。
通期見通しにつきましては、グローバル販売台数、財務指標ともに期初公表を据え置きとさせていただきます。為替の動向や第2四半期以降の取り組みの効果などを慎重に見極めてまいります。
円高や競争激化など、事業環境が想定より悪化しておりますが、今後主要市場での販売モメンタム回復に向けた取り組み等を実施してまいります。
また、グローバルで新型「Mazda3」の導入を「てこ」として、インセンティブの抑制や実売価格の向上など、中期経営方針で掲げました販売の質的改善に取り組んでおります。これを継続して取り組むと同時に、新世代商品の第2弾「CX-30」の導入準備を着実に進めてまいります。
2020年3月期 グローバル販売台数
それでは、第1四半期の実績についてご説明いたします。
グローバル販売台数でございます。期初時点の第1四半期の計画は、グローバルの量販車種でございます「Mazda3」が、新旧モデルの切り替えタイミングであること、台数規模の大きい中国の主要モデルが商品改良モデルの導入前であることを考慮し、対前年同期で7パーセント減の37万7,000台の販売を計画しておりました。
しかし、クロスオーバーSUVの競合環境の悪化、「セダン」系車種のさらなる需要の縮小影響などによりまして、日本・米国・中国などで想定を下回る結果となりました。対前年同期で50,000台減少し、12パーセント減の35万3,000台の販売実績となっております。
日本
主要市場の販売状況でございます。日本の販売実績は、対前年同期で20パーセント減少の3万9,000台となり、登録車シェアは対前年同期で1.3ポイント減少の3.9パーセントとなりました。
期初時点では、「Mazda3」が新旧切り替えタイミングにあたることや、「CX-8」の新型車効果の一巡などにより、第1四半期は対前年同期で12パーセント減少の4万3,000台の販売を計画しておりました。新世代商品の「Mazda3」は好評を受けており、計画を上回る受注・販売となりましたが、既存車種の販売が想定を下回り、期初公表時点の計画に対しまして4,000台の未達となっております。
北米
北米では10万台を販売し、対前年同期で14パーセント減となりました。米国につきましては、期初時点で2018年後半からのインセンティブ抑制を継続し、フリート販売もさらに抑制しながら、「CX-5」と新型「Mazda3」を中心とした販売増により、全体ではほぼ前年並みの計画を考えておりました。
結果として、「CX-5」「Mazda3」などの販売が想定を下回り、期初計画に対して1万2,000台の未達となっております。
一方で、販売の質的改善に挑戦いたしております。「CX-5」につきましてはインセンティブを抑制し、台当たりの収益は改善しております。新型「Mazda3」につきましても、高価格帯の販売は計画を上回っております。インセンティブも大幅に抑制し、実売価格はクラストップを実現しております。
そのほか、カナダでは対前年同期で17パーセント減の1万9,000台、メキシコは対前年同期で1パーセント増の1万3,000台となっております。
欧州
欧州は、対前年同期と同水準の6万7,000台と、ほぼ期初計画どおりの販売でございます。ロシアを除く欧州では、対前年同期で2パーセント増の6万台の販売となっております。
ドイツでは、対前年同期で6パーセント増の1万7,000台、英国では対前年同期で8パーセント増の8,000台を販売いたしました。新型「Mazda3」は、堅調な販売となっております。インセンティブ抑制や、上位グレードのミックス増加など、販売の質の改善も実現できております。
ロシアでは、2019年1月の増税により、総需要が縮小しておりますが、対前年同期で16パーセント減の7,000台の販売となっております。
中国
中国では、対前年同期で21パーセント減の5万4,000台となりました。期初時点では、需要縮小とそれに伴う厳しい競合環境の継続、主要モデルが商品改良モデル導入前であることを考慮し、対前年同期で15パーセント減の5万8,000台の計画としておりました。
実績としては、「CX-4」「Mazda3」の想定以上の落ち込みによりまして、全体として4,000台の未達となっております。今後の新商品導入に向けて、商品価値の訴求や、販売店の在庫水準の適正化など、販売の質的向上施策を堅持してまいります。
その他市場
その他市場では、対前年同期で10パーセント減の9万3,000台の販売となりました。オーストラリアはほぼ期初計画どおりの対前年同期で9パーセント減の2万7,000台の販売でございます。
総需要が縮小し、競争が激化するなかで、シェアは前年同水準を維持しております。また、新型「Mazda3」の受注は堅調でございまして、高価格帯ミックスが計画を上回っており、優良なカスタマーの獲得、単価の改善に貢献いたしております。
ASEAN地域は、対前年同期で11パーセント減の2万9,000台の販売でございます。タイが対前年同期で10パーセント減の1万5,000台、ベトナムは対前年同期で3パーセント減の7,000台となっております。
2020年3月期 財務指標
第1四半期の財務指標につきましてご説明いたします。
売上高は対前年同期で3パーセント減の8,489億円でございます。営業利益は対前年同期で79パーセント減の70億円、経常利益は91億円、当期純利益は対前年同期で75パーセント減の52億円となっております。
為替レートは、平均でUSドルは110円、ユーロは2018年から7円円高の124円でございます。
2020年3月期 営業利益変動要因
営業利益は2019年3月期の327億円から70億円と、257億円の減益でございます。台数・構成につきましては、販売費用の抑制による改善効果が表れるなど、ブランド価値改善に向けた取り組みを計画どおり進めております。
一方で、先ほどご説明しました販売台数、中国向けKD出荷台数の減少などによる悪化もあり、台数・構成は60億円の悪化となりました。
為替影響は、ユーロやオーストラリアドルの悪化などにより、合計で108億円の減益要因となっております。
変動コスト領域では、原材料価格の上昇をコスト改善活動の効果が上回り、40億円の改善でございます。
研究開発費は4億円の増加となっております。その他固定費でございますが、パワステ訴訟関連の一過性の品質費用の計上や、償却費、米国新工場関連費用の成長投資により、125億円の悪化要因となっております。
2020年3月期の通期見通しでございますが、冒頭に申し上げましたとおり、期初公表を据え置きとさせていただいております。
2020年3月期 グローバル販売台数
第1四半期では、円高や競争激化など、事業環境が想定より悪化いたしました。今後は、主要市場での販売モメンタムの回復に向けた取り組み等を実施してまいります。
2020年3月期 財務指標
財務指標につきましても、通期の見通しは販売取り組みの効果や為替といった事業環境の変化を慎重に見極めてまいります。
主要施策の進捗
主要施策の進捗でございます。
新型「Mazda3」は、導入済みの各市場で、グレードミックスのアップシフト、売上単価の上昇を実現しております。
中期経営方針で述べておりますように、ブランド価値を下げる支出の1つであるインセンティブの抑制は、計画どおりグローバルに展開し、価値訴求販売を促進いたしております。
新世代商品第2弾の「CX-30」につきましては、2019年4月よりすでに本社工場にて生産開始しております。欧州への夏の導入に向けまして、着実に準備を進めてまいります。
また、米国合弁新工場では基礎工事が完了し、2021年の稼働開始に向けた準備は順調に進捗しております。
第2四半期以降の取り組み①
主要市場での取り組みでございます。
日本では、トレードサイクルマネジメントの取り組みの強化を行いまして、高い残価を活用した代替促進と拡販に繋げてまいります。
「CX-5」「CX-8」は、ディーゼルエンジンの魅力、質感の高さなど、マツダ独自の価値を効果的に訴求し、トレンドの改善を図ってまいります。
米国では、新型「Mazda3」のモメンタム向上に向けまして、新世代商品の魅力・価値を体感していただくため、店舗での試乗機会を創出するなど、価値伝達活動の強化を進めてまいります。
主力の「CX-5」につきましては、告知強化や、地域ごとの特性に合わせた効率的な販売促進施策を実施し、トレンドの改善を図ってまいります。
また、販売ネットワークを引き続き推進し、マツダにエンゲージしていただけるディーラーさまとともに、ビジネスモデルの転換を推進してまいります。
中国につきましては、今後も商品価値を訴求した販売を継続し、新型「Mazda3」や、商品改良モデルの導入による反転を目指してまいります。
第2四半期以降の取り組み②
グローバルでの取り組みでございます。
インセンティブの抑制、高価格帯へのシフトなど、販売の質的改善に向けた取り組みを継続・強化してまいります。
また、円高に対応した販売面での施策や、さらなるコスト改善活動、固定費の見直しなども強化してまいります。
これらの施策を推進するとともに、新世代商品第2弾「CX-30」の成功裏の導入を目指してまいります。「CX-30」につきましては、本社工場に加え、メキシコ工場での生産を2019年内に開始する予定でございます。
今後も厳しい事業環境が継続していきますが、中期経営方針で掲げました売り方の改善を継続し、新世代商品群による台当たりの売上・利益の向上を推進すべく、全社一丸となって取り組んでまいります。
以上で、私からの説明は終わります。
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