武田薬、パナソニック、LINEなど/本日の注目個別銘柄

2018年3月29日 15:40

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記事提供元:フィスコ


<4502> 武田薬 5120 -412大幅続落。アイルランドの製薬大手シャイアーのM&Aを検討と報じられている。会社側では「初期かつ予備調査の段階」としているもよう。シャイアーの時価総額は約4兆2000億円、仮に全株取得に動けば、日本企業の海外買収で過去最大になるとみられている。海外企業との競争においては、M&Aによる規模の拡大などが必要となってくるものの、昨年に続く大型買収は財務体質の悪化を招くとの警戒感が先行する形のようだ。

<6752> パナソニック 1503.5 -62大幅続落。引き続き「モデルX」による死亡事故を受けたテスラ株の急落に端を発した、二次電池事業への先行き懸念が強まる展開になっている。今回の事故ではバッテリー破損が原因とする一部報道もあり、警戒感が高まっているようだ。なお、JPモルガン証券では、同社がxEVバッテリーのリコールもしくはテスラへの提供停止をする可能性は、全責任がバッテリーにあるとされない限りはないと考えているもよう。

<6630> ヤーマン 2467 +159大幅続伸。中小型の好業績銘柄として上値追いの動きが続く形になっている。本日はラジオNIKKEIで注目銘柄に取り上げられており、短期資金の関心がより強まる状況となっているようだ。美顔器、瘠身器具、化粧品などの販売が順調で業績は絶好調、9か月で通期計画を超過達成と評価。美顔器はインバウンド需要における爆買のターゲットに今後もなっていくと指摘されているもよう。

<4508> 田辺三菱 2136 -82大幅続落。みずほ証券では来期以降の業績予想を下方修正、投資判断は「ニュートラル」継続ながら、目標株価は2500円から2270円に引き下げている。筋萎縮性側索硬化症治療薬ラジカヴァおよび薬価改定で大幅な薬価引き下げとなる長期収載品の売上高を減額修正、19.3期営業利益は1050億円から886億円に、20.3期は1060億円から816億円にそれぞれ減額している。

<3938> LINE 4160 +80大幅反発。野村HDと証券ビジネスを中心とした金融事業で業務提携の検討を開始したと発表している。5月末をメドに同社が51%、野村が49%を出資して共同出資会社「LINE証券」を設立予定、LINEのプラットフォーム上で証券や投資信託の売買の仲介や投資コンサルティングサービスを提供する方針のようだ。豊富なユーザーを生かして業容拡大が期待できるとの見方が先行へ。

<3405> クラレ 1820 +60大幅続伸。ジェフリーズ証券が投資判断を「ホールド」から「バイ」に格上げ、目標株価を2100円から2200円に引き上げていることが買い材料視されている。PVA樹脂、EVOH、PVBフィルム、モノソル社の拡大による利益成長見通しは株価に十分に織り込まれてないとの評価。PVAフィルムに関しては、数量増と生産効率の改善が価格下落のインパクトを相殺し、今後3年の収益は堅調に推移すると予測している。

<6203> 豊和工 1078 -97大幅続落。同社や石川製作所など防衛関連の材料株が下落率の上位になっている。北朝鮮の金正恩委員長が中国を電撃訪問、中朝関係の改善により、中国が北朝鮮の後ろ盾との存在となりつつある。日米の圧力路線後退、米国による軍事攻撃の可能性低下などが想定される状況になっており、防衛関連銘柄の関心低下へとつながっている。

<5020> JXTG 637.6 -4.4伸び悩む。18.3期純利益を従来予想の3000億円から3350億円に上方修正、統合効果が想定以上に膨らんだほか、石油製品のマージンも改善したもよう。業績上振れに伴って配当金も1円増配する。また、300億円を上限とする自社株買いの実施も発表へ。ただ、地合いの軟化傾向が続いているほか、前日のNY原油市況も原油在庫の増加やドル高などで下落しており、上値は重くなっている。《DM》

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