【編集長の視点】グローバルリンクはストップ高で最高値を更新、配当権利落ち後安値から割安直近IPO株買いが増勢

2018年1月4日 10:01

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 グローバル・リンク・マネジメント<3486>(東マ)は、昨2017年12月29日の大納会に1000円高の6650円とストップ高の高値で引けて3営業日続伸し、12月13日につけた上場来高値6600円を更新した。同社株は、12月13日に新規株式公開(IPO)されたばかりで、IPO株では数少ない有配株として配当権利を27日に落とし5360円安値へ下ぶれたが、同安値から「3チカ物件」に特化するなどの同社の独自ビジネスモデルの成長可能性を見直して割安として、直近IPO株買いが増勢となった。今年2月にはマンション経営プラットフォーム「Mansion Tech」をリリースし、潜在顧客の集客を強化することも、業績続伸期待を高めている。

■6年間の年平均成長率は売上高が31%、経常利益が45%と飛躍

 同社は、個人投資家向けに投資用の自社ブランドマンション「アルテシモ」を企画・設計・販売するとともに、同マンションを一括して借り上げて入居者に転貸するサブリース事業や賃貸管理・建物管理事業をワンストップで展開している。開発する物件の立地は、主に東京23区内の「駅からチカイ(近い)」徒歩10分圏内、「ターミナル駅からチカイ」30分前後、「高い地価(チカ)」の「3チカ物件」に特化し、仕入れ方法は、相続情報サイト「0からはじめる安心相続」や土地所有者向けの「相続・土地所有者共同開発セミナー」の積極的な開催で強化し、販売方法も「from REI」、「0からはじめる不動産投資」などのIT技術を駆使している。このため同社顧客の約8割がリピーターで占められ、管理戸数は昨年9月30日現在で1918戸、年間平均入居率は3年連続で99%に達している。

 このためIPO後の初決算で今年2月上旬に発表予定の2017年12月期業績は、売り上げ171億1800万円(前期比47.5%増)、営業利益10億2300万円(同71.7%増)、経常利益10億1100万円(同91.1%増)、純利益6億4200万円(同95.4%増)と大幅続伸が予想されている。2012年12月期から2017年12月期までの6期間の年平均成長率は、売上高が31%、経常利益が45%と驚異的な飛躍を遂げることになる。また株主優遇策にも積極的で、配当性向13%を基本に45円を予定している。

 来2018年12月期業績も、今年2月にリリースする「Mansion Tech」のアプリ内のチャット機能により販売先顧客や土地仕入れの土地所有者との直接的なコミュニケーションを図り潜在顧客層を顕在顧客層に導くことなどから続伸が有力となる。

■PERは16倍台となお相対的に割り負けIPO時の調整幅の倍返しも想定範囲内

 株価は、昨年12月のIPOラッシュのなか公開価格2620円に対して6130円で初値をつけ即6600円高値まで買い進まれる高人気となり、定石通りに上場来安値4920円まで調整し、期末の配当権利取りで5840円までリバウンドした。配当権利落ち後は、落ち後安値5360円から割安直近IPO株買いが再燃してストップ高により一気に最高値を更新したが、PERは16倍台となお直近IPO株として相対的に割り負けている。テクニカル的に最高値奪回で弾みをつけ、IPO時高値から上場来安値までの調整幅の倍返しの8000円大台乗せへのチャレンジも想定範囲内となってくる。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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