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東京モーターショーの“華”は、既に “買えない”「メルセデスAMG Project One」
モーターショーの華は、やはりスーパースポーツ。今回、メルセデスAMGが公道のF1マシン「メルセデスAMG Project One」を披露した。世界限定275台、価格3億円超だ。が、既に完売[写真拡大]
今季、東京モーターショーの出展車両は、“華のあるクルマ”が少なかったように思う。前回、2015年開催では、「マツダRX Vision」や「ホンダNSX」、「ジャガーF-Pace」や「ポルシェ・マカン」、「トヨタS-FR」など気になるモデルが結構並んでいた。が、今回はEVに席巻された恰好で真面目といえば、納得もするが、いまひとつシンプルに“いいな”というモデルに会えなかった。
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そんななかで、異色だったのが、9月の独・フランクフルトショーで世界初公開され、世界のスポーツカーファンを驚かせた「メルセデスAMG Project One」。F1マシンのパワーユニットを搭載し、EVとは別のベクトルを指し示すスーパースポーツが、東京モーターショーにも出展、大いに注目されていた。
「メルセデスAMG Project One」の大きな特徴は、フォーミュラ1選手権の常勝チーム、メルセデスAMGのF1マシンの心臓とシャシーを持った、公道を走るF1マシンだということ。
搭載するパワーユニットは、1.6リッターV型6気筒ターボエンジン、ハイブリッドシステム、そして4つのモーターで構成される。120kwを発揮するモーターは、エンジンとダイレクトに連結されたパラレル型ハイブリッドとなる。90kwを発生するもうひとつのモーターはターボチャージャーと連動しており、排気系圧力の影響を受けずに電気モーターの力で吸気コンプレッサーを駆動できる。そのため、ターボラグなしに過給し、また排気タービンの回転力を利用して電気モーターを駆動して発電するエネルギー回生も可能なのだ。
残るふたつのモーター(120kw×2)は、左右の前輪をそれぞれ駆動。つまり、電動化による4輪駆動システムとなっている点がF1マシンとは異なる。
資料によると、後輪の駆動力、つまりエンジン+モーターの総合出力は500kw(約680ps)以上とされており、120kwのモーターの出力を差し引いたエンジン単体の最高出力は380kw(約516ps)の大パワーを持っていると思われる。
これに前輪を駆動するふたつのモーターのパワー(約326ps)が加わり、システム総合出力は740kw(約1000ps)以上というとんでもない出力となる。結果、「0?200km/h加速6秒以下」、「最高速度350km/h超」と資料に記されている。
この高度なパワーユニットを搭載するシャシーは、F1そのもののカーボンコンポジット製、サスペンションはマルチリンクだ。
販売台数は275台の限定。価格は227万5000ユーロ、日本円で3億円超となる。ただし、である。実はこの「メルセデスAMG Project One」、今年3月のジュネーブショー直前に世界中のAMG上顧客を招いてのプレビューがあり、そこで即日完売になったとされている。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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