NYの視点:米10月雇用統計プレビュー:雇用の大幅増加期待

2017年11月2日 07:54

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記事提供元:フィスコ


*07:54JST NYの視点:米10月雇用統計プレビュー:雇用の大幅増加期待
米国労働省がワシントンで6日に発表を予定している最新10月の雇用統計で、雇用が30万台の伸びに達すると見られている。2つの大型ハリケーンの影響で減少した9月から反動が予想されている。米労働省が発表する雇用統計と相関関係が最も強いと見られている先行指標のADP雇用統計の10月分で雇用が予想以上に増加したことは、米雇用統計の良好な結果への期待にもつながった。

市場エコノミストは、失業率が16年ぶり低水準となる4.2%を維持。非農業部門雇用者数は前月比+31.3万人と、9月-3.3万人からプラスに改善し2015年5月以降2年ぶり最大の伸びを記録すると予想している。同時に、マイナス材料も存続。賃金は、前月比+0.2%、前年比+2.7%と、9月+0.5%、+2.9%から伸びの鈍化が予想されており、米債利回りの上昇も限定的となる可能性もある。また、10月のISM製造業の雇用は59.8と、2011年6月以降6年ぶりの高水準となった9月の60.3から低下。

良好な雇用統計の結果は12月の追加利上げの可能性をさらに強める。

■10月雇用統計の先行指標

・ADP雇用統計:前月比+23.5万人(予想:+20.0万人、9月:+11.0万人←+13.5万人)

・ISM製造業景況指数:雇用:59.8(60.3)2011年6月以降6年ぶりの高水準

・NY連銀製造業景況指数:
雇用(現状):15.6(9月10.6、平均9.3)
週平均就業時間:0(5.7、6か月平均5.4)

6か月先
雇用:17.2(9月13.8、6か月平均13.6)
週平均就業時間:+4.7(9月4.1、6か月平均0.1)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):+30.6(9月+6.6、6ヶ月平均+15.3)
週平均就業時間:+19.4(+11.9、6か月平均+16.0)
6か月先
雇用:38.7(9月30.1、6か月平均31.4)
週平均就業時間:18.6(9月18.1、6か月平均10.8)

・リッチモンド連銀製造業景況指数
雇用(現状):10(9月15)
週平均就業時間:8(9月16)
賃金::24(9月17)

6か月先
雇用:25(9月33)
週平均就業時間:13(9月25)
賃金::33(9月32)

・消費者信頼感指数

雇用(現状)
十分:36.3(9月32.7、前年同月25.3)
不十分:46.2(9月49.3、前年同月53.00)
困難:17.5(9月18.0、前年同月21.7)

雇用(6か月先予想)
増加:18.9(9月19.2、前年同月14.4)
減少:11.8(9月13.0、16.6)
不変:69.3(9月67.0、69.00)

所得(6か月先予想)
増加:20.3(9月20.5、前年同月17.4)
減少:7.4(9月8.6、10.2)
不変:72.3(9月70.9、72.4)

・失業保険申請件数

件数 前週比 4週平均 継続受給者数
10/21/17| 233,000| 10,000| 239,500 | n/a
10/14/17| 223,000| -21,000| 248,500 | 1,893,000
10/07/17| 244,000| -14,000| 257,750 | 1,896,000
09/30/17| 258,000| -11,000| 267,000 | 1,904,000
09/23/17| 269,000| 9,000| 277,000 | 1,921,000
09/16/17| 260,000| -21,000| 268,750 | 1,911,000
09/09/17| 281,000| -17,000| 262,500 | 1,979,000
09/02/17| 298,000| 62,000| 250,250 | 1,935,000

■市場予想
失業率:4.2%(9月4.2%)
非農業部門雇用者数:前月比+31.3万人(9月-3.3万人)
民間部門雇用者数:前月比+30.1万人(9月-4万人)
平均時給:予想:前月比+0.2%、前年比+2.7%(9月+0.5%、+2.9%)《CS》

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