電気自動車ベンチャーGLM、香港の投資会社と資本提携で合意

　電気自動車のスーパーカーを開発中のベンチャー企業GLM(京都市)が香港の投資会社オーラックスHDと資本提携で合意した。オーラックスHDは香港証券取引所に上場する投資持株会社で、時価総額約45億香港ドル(7月10日時点、約650億円)。

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　今回の資本提携を機に、GLMの株主はGLM株と引き換えにオーラックスHD株等を取得する。GLM小間社長もオーラックスHDの大株主となるが、引き続きGLM代表取締役として開発に注力することになっている。

　またオーラックスHDはGLMの事業拡大を目的として、海外投資会社等を引受先として、総額6000万USドル(約68億円)相当の第三者割当増資を実施予定。香港証券取引所の審査等を経て2017年8月末までに資本提携を実行する方向となっている。

　GLMは電気自動車のスーパーカー「G4」について、19年からの量産開始を予定している。今回の増資での調達資金により「G4」の開発そして量産に向けた体制を整備する計画である。

　電気自動車は各パーツの組み合わせにより、エンジン自動車と比べると開発及び量産のハードルは低いと言われている。しかしながら自動車の量産には莫大な設備投資が必要であり、GLMはオーラックスHDとの資本提携により量産に向けた資金面の壁を超える決断を行った格好になっている。

　電気自動車市場は、アメリカのテスラ・モーターズは赤字ながらも事業は立ち上がりを見せており、また中国は電気自動車ベンチャーが台頭しつつある。世界的に見れば電機自動車を中心に、自動車市場に変化の兆しがある。

　日本発の電気自動車ベンチャーのGLMは、香港の投資会社オーラックスHDの傘下に入る形となるが、今後の開発に必要な資金面でのハードルを大きくクリアすることになる。

　また香港企業との提携で、日本以上に電気自動車の普及が進みつつある中国市場へのアクセスが容易になる、というメリットも存在している。資金力を付けたGLMの電気自動車業界での今後の活躍を期待したい。(編集担当:久保田雄城)

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