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ロート製薬、インドの医薬品Eコマース大手に約5.5億円出資
ロート製薬がインドの医薬品卸売り及びEコマース大手との資本業務提携を発表。日本の医療事業会社のインド進出のモデルケースとなる可能生を秘めており、今後の事業展開に期待したい。[写真拡大]
ロート製薬<4527>がインドの医薬品卸売り及びEコマース大手のSastaSundar Healthbuddy Limited(以下、SSHL)との資本業務提携を発表。ロード製薬はSSHLに対し500万米ドル(約5.5億円)の出資を行うとともに、SSHLのプラットフォームを活用し、OTC点眼薬を始めとするロート製品の拡販を行う計画。
SSHLは2013年設立の会社。インド・ベンガル州にて、「SustaSundar.com」のサイトで医薬品の販売を行う、インドの薬局向けEコマースの大手である。またWeb上のEコマースサイトとフランチャイズの薬局を組み合わせた、ユニークなビジネスモデルを有している。
偽薬が横行しているインドにおいて、SSHLは100%正規医薬品保証及び翌日配達、というビジネスを展開し高い評価を獲得。尚、SSHLは自社配送網を有することで翌日配達のビジネスを成立させているが、物流網の整備が遅れているインドにおいては、非常に画期的なビジネス展開となっている。
人口が増加しており医薬品市場の拡大が見込めるインドで、ロート製薬はユーザーが商品に信頼を寄せており、尚且つ既に自社の商流を有しているSSHLと資本業務提携することで、インド市場でのロート製品の拡販に乗り出す考えである
日本の製薬企業のインド進出は、2008年の第一三共<4568>が後発医薬品メーカー・ランバクシーの約5000億円での買収が有名である。しかしながらランバクシーは工場での衛生管理問題が指摘される等、第一三共は同社の経営を軌道に乗せることができず、2014年に同社株式を巨額の損失を計上する形で、インドの同業に売却している。
ロート製薬のSSHLへの出資額は約5.5億円と少額ながら、第一三共が頓挫したインド市場攻略の新しい形として注目を浴びる。ロート製薬のSSHLへの出資、そして共同での事業は、日本の医療事業会社のインド進出のモデルケースとなる可能生を秘めており、今後の事業展開に期待したい。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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