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論理的整合性確保に「解」出さなくては、憲法改正で自民・石破氏
自民党の石破茂前国務大臣は12日のブログで、安倍晋三党総裁が憲法9条に自衛隊を明記することや2020年に改正憲法を施行したいと憲法改正を目指す集会に寄せたメッセージや読売新聞のインタビューで語ったことに触れ「本来、3月5日に開催された自民党大会で自民党総裁として表明して頂ければもっと良かったし、一民間紙ではなく、党の機関紙である『自由民主』に掲載していただければ良かったと思います」と苦言を呈した。
また、安倍総裁が党内議論にもなかった「憲法9条1項、2項をそのまま残し、3項で自衛隊の存在を書き加える」考えを新たに提案したことについては「現行憲法第9条第1項と第2項をそのまま残し、自衛隊の存在のみを3項に加えてはどうかという考え方であるなら、第3項として『日本国の独立を守り、地域ならびに国際社会の平和の維持に寄与するため、陸・海・空自衛隊を保持する』と規定するのが最も現実的な案のようにも思われますが、そうであったとしても第1項、第2項との論理的整合性をどう確保するかに解を出さなくてはならない」と提起した。
石破前国務大臣は「自民党においては、長い議論を経て平成17年に『新憲法改正草案』を取りまとめ、更に手を加えて平成24年に『日本国憲法改正草案』を決定しているのであり、あくまでもこれが議論のベースとなる」と強調する。
石破前国務大臣は「修正の余地も多分にあると思いますが、まずは憲法改正を発議する国会を構成する自民党の国会議員全員が正確に理解し、改めるべきは改めて党議決定し、他党の理解を求め、国民投票を行う国民に説明できるまでにならなくて、憲法改正が出来るとは思えません。我が国の最高法規である憲法についての議論を疎かにする政党は、国家の将来について真摯であるとは言えません」と安倍一強の現在の自民党の姿に危機感さえ滲ませている。(編集担当:森高龍二)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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