ホンダとヤマハ発、原付バイクで提携検討―共同開発やOEM供給

2016年10月5日 16:28

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ホンダとヤマハ発動機は、国内の50cc以下の小型スクーターの生産・開発で協業に向けた検討を開始したと発表した。写真は、ホンダがヤマハにOEM提供する予定の50ccスクーター「TACT(タクト)」。(写真提供:ホンダ)

ホンダとヤマハ発動機は、国内の50cc以下の小型スクーターの生産・開発で協業に向けた検討を開始したと発表した。写真は、ホンダがヤマハにOEM提供する予定の50ccスクーター「TACT(タクト)」。(写真提供:ホンダ)[写真拡大]

 本田技研工業(ホンダ)と、ヤマハ発動機は5日、日本国内の50cc以下の小型スクーターの生産・開発で協業に向けた検討を開始したと発表した。次期モデルの共同開発や、ホンダからヤマハへのOEM供給などを検討するという。

 両社によると、協業に向けて検討するのは主に、(1)50cc原付スクーターのOEM供給、(2)次期50cc原付ビジネススクーターの共同開発・OEM供給、(3)原付一種(総排気量50cc以下のエンジン、または定格出力0.60kW以下の電動モーターを搭載する二輪以上の乗り物)クラスの電動二輪車普及に向けた協業――の3点。

 50ccスクーターのOEM供給では、ホンダが生産・販売する日本市場向け50ccスクーター「TACT(タクト)」・「Giorno(ジョルノ)」をベースとしたモデルを、2018年中の開始を目標に、ヤマハへOEM供給する。ヤマハは、それぞれ「JOG(ジョグ)」・「Vino(ビーノ)」に該当するモデルとして販売する予定。

 次期モデルの共同開発・OEM供給では、現在ホンダ「BENLY(ベンリィ)」、ヤマハ「GEAR(ギア)」としてそれぞれ開発・生産・販売している50cc原付ビジネススクーターの次期モデルの共同開発と、ホンダからヤマハへのOEM供給を検討する。

 電動二輪車普及に向けた協業では、日本市場で原付一種クラスを中心とした電動二輪車の普及を目指し、航続距離・充電時間・性能・コストといった課題の解決を目指した基盤づくりの協業を検討する。取り組みの成果は同業他社や異業種にも広く提案することで、電動化の普及に取り組むという。

 両社は今回の協業の検討に至った背景として、電動アシスト自転車や軽自動車との競合による原付一種市場の縮小、保安基準や排出ガス規制など法規制への対応、電動化の推進といった課題解決に向けた協力が必要との共通認識があるとしている。

 ホンダの青山真二執行役員は、「日本の二輪車市場の活性化と電動二輪車の一刻も早い普及に向けた市場環境づくりに全力で取り組む」とコメントしている。

 ヤマハの渡部克明常務執行役員は、「今回のOEM提携をきっかけとしてスタートすることとなった協業は、単なる製品供給の枠を超えた日本の二輪車文化の未来を拓く活動であると確信している」とコメントしている。

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