6月の百貨店売上、4カ月連続前年割れ。「急回復厳しい」

2016年7月21日 12:27

印刷

6月の全国の百貨店の売上げは前年同期比で3.5%減となり、4カ月連続のマイナスだった。写真は、東京都中央区の日本橋三越本店。

6月の全国の百貨店の売上げは前年同期比で3.5%減となり、4カ月連続のマイナスだった。写真は、東京都中央区の日本橋三越本店。[写真拡大]

 6月の全国の百貨店の売上げは前年同期比で3.5%減となり、4カ月連続のマイナスだったことが、日本百貨店協会が発表した「6月の全国百貨店売上高概況」で明らかになった。

 調査対象は全国の236店で、売上高総額は約4,700億円だった。地区別では全18地区のうち九州を除く17地区で前年に届かず、規模別でも全ての店舗規模で前年割れに終わった。訪日外国人(シェア2.8%)は、購買行動が変化して購買単価が30.2%減と下落傾向にあり、売上高(約130億円)は20.4%減と、3カ月連続の前年割れとなった。

 国内購買客の不調は継続しており「急回復が厳しい状況にある」という。 商品別では、富裕層の消費マインド低下を受けた美術・宝飾・貴金属が9.2%減と失速したのを受けて雑貨が15カ月ぶりのマイナスを記録した。一方で、中元購買客の買い回りが好調な衣料品、身のまわり品、家庭用品、食料品が前月に比べマイナス幅を縮小している。同協会では「地区別、規模別など全ての状況が厳しい中、次シーズンに向けて①明確な市場戦略の徹底、 ②顧客戦略見直し、③集客手段の再検証、④販売チャネル磨き直しなどが急務」としている。

関連記事