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【中国の視点】企業債務残高の拡大、中国経済の最大問題
*09:11JST 【中国の視点】企業債務残高の拡大、中国経済の最大問題
中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁はこのほど、国民の貯蓄率が高いことや株式など金融市場の発展が遅れていると指摘したほか、中国経済のレバレッジが高いとの認識も示した。
エコノミストは、周総裁が指摘している「レバレッジの高さ」について、不動産市場のバブルや過剰生産、政府の債務問題ではなく、企業の債務残高が高止まりしていることを指摘しているとの見方を示した。
スタンダード・チャータードが発表したリポートの中で、2014年3月末時点の中国全体の債務残高が142兆元(約2556兆円)まで拡大し、国内総生産(GDP)に占める割合は245%まで上昇しているという結果が示された。債務の金利はGDPの13%まで上昇し、2000年代の平均水準7-8%を大幅に上回ったほか、債務残高は拡大し続けていると警告された。
また、報告によると、GDPに占める非金融企業の債務残高は2007年の195%から2014年の317%まで拡大したという。さらに、英メディアの試算では、GDPに占める中国企業の債務残高は約160%まで拡大しており、90%というリスクの境界線を大幅に上回っている。
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは今月2日、中国の長期債務格付けの見通しをこれまでの「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。中国の銀行システムのリスクが高まっていることや、レバレッジの上昇などが見通しの引き下げの主因だと説明した。
専門家は、政府が中国経済に存在している本当のリスクを認識しなければいけないと指摘。非金融企業の負債残高などを重視し、銀行の不良債権の拡大を食い止めるための対策を早急に講じる必要があると強調した。《ZN》
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