ますます広がるネットで買い物。便利になったネットでリフォーム 普及のカギは?

2015年12月19日 23:40

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

今年12月14日より、一部商品の支払方法として、金利および手数料が無料の分割払いを導入することを決定した

今年12月14日より、一部商品の支払方法として、金利および手数料が無料の分割払いを導入することを決定した[写真拡大]

 2015年も残すところあとわずか。そろそろ、整理整頓や大掃除をはじめているという家庭も多いのではないだろうか。そのせいか、この時期、インターネットでは、住宅のメンテナンスやリフォームについての検索が増えるようだ。

 株式会社矢野経済研究所が発表した「住宅リフォーム市場に関する調査結果2015」によると、2015年の住宅リフォーム市場規模は、前年比0.8%減の6兆6460億円。住宅リフォーム分野全体では、ほぼ横ばいの状況が続いているが、同社では経年劣化による実需である「設備修繕・維持関連費」分野は底堅く推移すると見ている。

 とくに最近は、工務店や購入したハウスメーカーの店頭だけでなく、それらのメーカーの特設サイトからの閲覧や検討、発注も増えているようだ。

 また、今年6月には、世界最大級の総合オンラインストアAmazonの日本法人であるアマゾンジャパン株式会社が、住宅メーカー大手の積水ハウス株式会社<1928>及び大和ハウスリフォーム株式会社、株式会社ダスキン<4665>と共同で、5000点以上におよぶ充実した品揃えと、定額パッケージ型リフォームがウリの「リフォームストア」を新たに開設し、徐々に需要を伸ばしている。

 間口が広がるのは、消費者にとってもメーカーにとっても、双方ともに歓迎するところであろう。実際に発注した消費者の感想としては、「頼んでみて、とても簡単だった。これからもやってみたい」という声や「当初の目的はユニットバスの交換工事だったが、ついでに、脱衣場の壁紙や照明などのリフォームも発注した」と、概ね好評のようだ。また、その一番の理由は、店頭販売にはない手軽さだろう。

 一方、アマゾン「リフォームストア」はカード決済のみだったが、利用限度額を超える場合利用できないことがあった。欧米に比べると、日本のカード利用率はまだ低い。カードでの支払いに抵抗感を持つ人もまだいる。

 そこで、今年12月14日より、一部商品の支払方法として、金利および手数料が無料の分割払いを導入することを決定した。この分割払いは積水ハウスグループ(積和建設各社)および大和ハウスリフォームが提供するリフォーム商品(キッチンや洗面台、ユニットバス、トイレなど)に対して利用可能で、商品代金が60万円未満の場合は一律10万円、60万円以上の場合は一律20万円の頭金で購入できるようになった。残金については支払い回数最大60回までの金利・手数料負担なしのローンが利用可能ということだ。ネットの手軽さに加えて、金利・手数料等の負担がない分割払い可能になるということで、利用者の利便性がさらに高まり、リフォームの需要が掘り起こされそうだ。

 インターネット通販と言えど、リフォームの場合は商品を送付して終わりでなない。人が介在する施工を含めた商品を提供するため、企業への信頼感も判断を左右するだろう。インターネット通販の勢力が拡大しているが、アマゾンでのリフォームが成功し、普及するためには、便利さの上のサービスが必要かもしれない。(編集担当:藤原伊織)

■関連記事
夢のマイホームに消費者が求める「住みやすさ」提案とは?
超高齢社会を「見守る」、工事不要のモニタリング・アプリケーション
8月の新設住宅着工戸数、6ヶ月連続増
失敗しない太陽光発電システム選び
国内のホームセンター小売市場は4兆円を目前に横ばい傾向続く

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事