KDDI、鳥取県の訪日外国人向け観光タクシーで翻訳システムの社会実証

　KDDIとKDDI研究所は18日、鳥取県鳥取市の訪日外国人向け観光タクシー「1000円タクシー」で、多言語音声翻訳システムを活用した社会実証を開始すると発表した。実施期間は、11月から2016年3月末の予定。

　今回の社会実証は、これまで課題となっていたタクシー運転手と訪日外国人のコミュニケーションの実現を目的としている。KDDIが多言語音声翻訳システムを「1000円タクシー」に搭載し、外国人観光客がタクシー内でタクシー運転手とどのようにコミュニケーションをとっているかを把握し、分析することで、外国人旅行者の国内タクシー利用時の実態を把握する。

　また、タクシーの運転手に、外国人旅行者を乗車させた場合に起きた課題などについてインタビュー調査を実施し、運転手側から見た、外国人旅行者の国内タクシー利用時の課題などを把握する。

　これによってシステムの課題を抽出し、より高度な「おもてなし」の実現を目指すという。

　「1000円タクシー」は、2011年1月に開始した鳥取市を訪れる外国人観光客向けの観光タクシー。おもてなしの心や観光地の歴史・文化などを学び、「鳥取観光マイスター」として認定されたタクシー運転手が鳥取市の各観光地を案内する。料金は、3時間で1000円。