住友商事ら、欧州で化粧品素材ビジネスに参入―世界売上高2億ドル目指す

2015年4月13日 18:44

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 住友商事と住商ファーマインターナショナルは13日、欧州で医薬品などの販売を行う住友商事子会社のサミット・ファーマシューティカルズ・ヨーロッパ社を通じ、協和発酵バイオの欧州子会社であるKyowa Hakko Europe GmbHから同社の化粧品素材事業を譲り受け、欧州における化粧品素材ビジネスに本格参入すると発表した。

 同事業は、Kyowa Hakko Europe GmbHがドイツを中心とする欧州、中近東とその周辺地域で展開する。ヘアケア・スキンケア用の各種ビタミン、保湿剤などの化粧品素材の営業権などが含まれるという。

 住友商事らは同事業を通じ、世界市場の約3割を占める欧州市場へ本格参入し、出資参画しているプレスパース社やコスモテック社とのシナジー効果を狙う。欧州の事業基盤を獲得することにより、欧州系化粧品メーカーへの販路の獲得、さらに米系化粧品メーカーの欧州工場へのサービスを強化し、取引拡大を図る。

 また、プレスパース社およびコスモテック社の主要取引商品の高機能素材に、事業の取扱商品が加わることで、住友商事グループとしての商品ポートフォリオ拡充に繋げていく。さらに各事業会社間の連携をより強化し、素材メーカーと協業し、顧客ニーズに基づいた素材の開発および提案を積極的に行っていく。

 住友商事グループは、米国、ブラジル、日本、中国に加えて欧州にも基盤を築くことで世界主要市場をカバーできる体制が整う。当初目標の売上高1億ドルはすでに達成したことからさらに目標を拡大し、3年後には売上高2億ドル(約240億円)を目指す。

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