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需給関係よく全般相場堅調、足の軽い好チャート銘柄に矛先=犬丸正寛の相場展望
来週(6~10日)は統一地方選挙を控え、下値には公的資金とおぼしき買いも入っているようで下値不安はなさそうだ。しかし、株価は底堅くても3月期決算が発表となる4月下旬までは材料が空白期間ということもあって出来高30億株、売買代金3兆円といった力の入った相場は難しいだろう。
12日投票で統一地方選挙の前半戦、26日投票で後半戦が行われる。自民・公明の勝利はゆるがないだろうが、景況感に実感の持てない地方は選挙に気乗り薄のようで低投票率が予想される。勝敗によって直ちに政権運営に影響が出るものではないが、仮に苦戦だったりすると中期的には政権に冷酒のように効いてくることは予想される。
発表となった大手企業の景況感指数でも芳しくなかった。昨年10~12月に3期ぶりに回復した日本のGDPは、今年1~3月(5月速報発表)は低調ではないかとの見方も浮上している。「景気は決して悪くはないのだが、楽観してカネを使う雰囲気でもない。先行きに対し重苦しい空気がある」(中堅証券)という見方に代表されているのではないだろうか。
アベノミクス初期の政策では、円安効果は短期間に現れたが、成長戦略を軸としたアベノミクス後半は効果が直ちに現れない時間的な開きがある。といって、2017年4月の消費税10%が控えているためいつまでも手をこまねいていることはできないから第3次量的金融緩和宣言は近いのではないかとの観測も出始めている。このあたりの相場の底堅さにつながっているようだ。
アメリカが利上げに踏み切ればドル高・円安が予想され、日本が自ら円安政策を採らなくてもすむが、足元ではアメリカの利上げは6月実施はほぼ消え年後半の見通しとなっている。今夕の米雇用統計が発表となっても年後半利上げを覆すものとはならないだろう。
一方、6月にはギリシャの金融支援延長の期限が来るため、今後のNYダウの頭を押さえる要因となりそうだ。アメリカの有力投資家ウオーレン・バフェット氏からはギリシャのユーロ脱退もありうるとの声も聞かれる。4月中はNYダウは堅調が予想されるが、5月にはユーロ問題で調整入りする可能性もありそうだ。
一方、日本は今年に入って熱狂的に買いついた相場ではないため上値でのシコリはない。下値には公的資金の買いも入っているようで、需給関係は好い。景気も勢いはないとはいっても底堅さはあるし、企業々績も好いだけに売方は空売り攻勢を書け難い状況といえる。
3月期決算の発表があるまでは、値動きの軽るい好チャート銘柄が物色の中心となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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