欧州仕様ホンダ・シビックに過激なスポーツモデル「TYPE-R」、ジュネーブで発表

2015年3月5日 13:07

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

新「2リッター直列4気筒VTEC-TURBOエンジン」を搭載している新型シビックType-Rの出力&トルクは310ps/400Nm。「アダプティブダンパーシステム」を前後に、トルクステアを軽減する「デュアルアクシス・ストラットサスペンション」フロントに採用。19インチ軽量アルミホイールと235/35R19タイヤを装着する

新「2リッター直列4気筒VTEC-TURBOエンジン」を搭載している新型シビックType-Rの出力&トルクは310ps/400Nm。「アダプティブダンパーシステム」を前後に、トルクステアを軽減する「デュアルアクシス・ストラットサスペンション」フロントに採用。19インチ軽量アルミホイールと235/35R19タイヤを装着する[写真拡大]

 ホンダが、ジュネーブ・モーターショーのプレスデー初日(2015年3月3日/一般公開日は3月5日~15日)に、欧州向け新型「シビックTYPE-R」を発表した。この新型シビックTYPE-Rは、「歴代最高のシビックTYPE-R」を目指し、レーシングマシンに迫る高い走行性能を持ったモデルとして開発したという。

 エクステリアデザインは、ダウンフォースを高めながらドラッグ(空気抵抗)を減らすエアロダイナミクス性能を徹底して追求し、スポーツモデルらしい魅力と、性能を兼ね備えたデザインとした。

 空力性能の徹底した追求は、高速走行時の安定性と高いダウンフォース性能の実現を目指し、コンピューターによるシミュレーションや風洞実験のほか、北海道・鷹栖テストコースや三重・鈴鹿サーキット、そしてドイツ・ニュルブルクリンク北コースなど、さまざまなコースで徹底したテスト走行を通じて開発が進められた。

 パワートレーンは、ホンダの新世代パワートレーン「EARTH DREAMS TECHNOLOGY(アース・ドリームス・テクノロジー)」コンセプトの基に開発した運動性能と環境性能を高次元で両立させた新型2リッター直列4気筒VTEC-TURBOエンジンを搭載している。出力&トルクは310ps/400Nmだ。

 この新開発の2リッター直列4気筒エンジンは、ホンダ独自のVTECに直噴技術、そしてターボチャージャーを組み合わせることで、リッターあたり150ps/200Nm超という歴代TYPE-Rモデルで最高となる最高出力と最大トルクを得ている。6速マニュアルトランスミッションと組み合わせ、0-100km/h加速は5.7秒、最高速度は270km/hに達するという。FFハッチバックモデルとして世界トップレベルの走行性能を実現した。

 また、より爽快で本格的なスポーツ走行が可能となる「+R」モードを採用。インストルメントパネルにある「+R」ボタンを押すと、エンジンのレスポンスや力強さ、サスペンションのダンパー性能、パワーステアリングのアシスト力などが変更され、さらに高いハンドリング性能をドライバーに提供する。

 高出力を確実に路面に伝え、爽快なハンドリングを実現するため、「アダプティブダンパーシステム」を前後サスペンションに採用。高出力前輪駆動車の特徴であるトルクステアを軽減するために「デュアルアクシス・ストラットサスペンション」をフロントに採用。コーナリング時の安定性やステアリングフィールの向上をさせている。

 足元は、19インチ軽量アルミホイールと235/35R19タイヤで堅めた。高出力による運動性能に対応するため、フロントブレーキにブレーキブランド最右翼にあるブレンボ社製4ピストンブレーキキャリパーと350mm径ドリルドディスクローター(冷却性に優れた穴あきディスク)をシビック TYPE-R専用装備として採用した。

 これら高い走行性能の追求により、ニュルブルクリンク北コースにて開発車両で行なわれた走行テストで、FFハッチバックモデルでトップレベルとなる7分50秒のラップタイムを記録した。欧州向け新型シビック TYPE-Rは、2015年夏に欧州各国で販売を開始する予定だ。(編集担当:吉田恒)

■関連記事
好調な北米販売と円安で、国内自動車メーカー3月期決算、好予想。なかで、ホンダ「ひとり負け」か?
ホンダ新社長、今回も“技術開発系”出身者。アナリストらは、「もう経営のプロを据えるべき時期」との声も
欧州の新車登録台数、17ヶ月連続増
ホンダから、ストリーム後継・新型低床3列シートワゴン「ジェイド」はハイブリッド専用車
1月の新車販売、燃費性能の高い車が上位占める

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事