昭文社、観光コンテンツ配信で訪日中国人旅行者向けBtoB事業を本格スタート 

2015年2月19日 15:05

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昭文社が訪日中国人旅行者向け情報の配信を開始する「大衆点評」の東京エリアトップ画面(昭文社の発表資料より)

昭文社が訪日中国人旅行者向け情報の配信を開始する「大衆点評」の東京エリアトップ画面(昭文社の発表資料より)[写真拡大]

 昭文社は18日、中国企業が運営する情報サイト/スマートフォン向けアプリケーションに、訪日中国人旅行者向け情報の配信事業を開始すること発表した。

 同社はすでに訪日外国人向け事業として自社ブランド「DiGJAPAN!」を展開しているが、今回は訪日外国人向けのBtoB事業としてコンテンツのネット配信を開始する。

 具体的には、中国国内に多くの会員を保有する「大衆点評」と「在路上」メディアとの連携を行い、中国人訪日旅行者向けに日本旅行の情報発信を開始する。

 その第一弾として、「在路上」には、とくに個人旅行で人気の訪問エリアである「東京」「大阪」「京都」の3つのエリアの観光コンテンツとおすすめモデルコースを、「大衆点評」には「東京」の観光コンテンツをそれぞれの日本専用ページに提供する。

 昨年日本を訪れた外国人旅行者は、約1,341万人と過去最高を記録した。中でも、中国からの訪日旅行者数は顕著な伸びを見せており、2013年9月以降、単月客数で過去最高を記録し続けている。また、中国からの訪日旅行者は、他国の旅行者に比べて消費行動が極めて旺盛という特徴があり、観光庁の調査によれば、昨年の訪日消費は訪日外国人全体の約4分の1にあたる5,600億円にものぼる。

 このようなことから、2020年の東京五輪に向けて、中国からの旅行者が訪日外国人旅行者市場の大きな牽引役になると見られている。さらに、ビザ要件緩和や中国国内でのオンライン旅行手配市場の拡大により、今後、ますます日本旅行を楽しむ中国人旅行者の増加が期待される。

 インターネット利用者が6億人超、モバイル利用者は約5億人の中国においては、すでに多くの会員を保有する旅行や宿泊予約のポータルサイトが存在しており、こうしたメディアを通じていかに日本の魅力を発信するかが訪日中国人旅行者を増やす上での重要な施策となる。(記事:宮野 浩・記事一覧を見る

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