【中国の視点】アリババ:インドの電子決済市場に一足早く参入、「One97」に出資

2015年1月16日 08:09

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記事提供元:フィスコ


*08:09JST 【中国の視点】アリババ:インドの電子決済市場に一足早く参入、「One97」に出資
中国電子商取引大手アリババ・グループ(中国名は阿里巴巴集団)と電子決済サービスを手がける子会社アリペイ(中国名は支付宝)はこのほど、インドの同業「One97」の株式30%を取得した。取得額は5億7500万米ドル(約675億円)だった。

インドで多くの企業が電子マネーを展開しているが、信用できる第三者電子決済サービスは少ないため、同市場の成長余地が大きいとみられている。また、インドのクレジット・カードの普及率が依然として低いため、第三者電子決済サービスの遅れがネット販売拡大のボトルネックになっているともいわれている。

One97は電子決済サービス「Paytm」を運営している。登録者数は約2000万人。Paytmは今後、アリペイの技術を利用する見通しだ。また、Paytmの利用者はアリババが展開するサイトでのショッピングも可能になる。

専門家は、アリババによるOne97への出資が大きな相乗効果があると指摘。インドの第三者電子決済サービス市場で大きなシェアを獲得することが期待できるほか、アリババ自身が展開するネットショップの売り上げにも寄与できると強調した。中国商品の価格が先進国に比べて比較的に値ごろであるため、収入水準が低いインド国民にとって購入しやすい。今回のOne97への出資は予想以上の効果が出る可能性があると期待されている。《ZN》

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