中外製薬、ダイヘン、マーベラスなど/本日の注目個別銘柄

2014年12月17日 16:47

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記事提供元:フィスコ


<2914> JT 3107 -247.5売り優勢。ロシア関連銘柄として、引き続きルーブル安の影響が警戒される状況となっている。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「買い」から「中立」に格下げ、ロシア事業は全社営業利益の20-25%を占めており、1%のルーブル変動は30億円弱の利益押し下げ要因になると指摘。前提を40→60ルーブル/USDに変更で、約1350億円の減額要因につながるとしているようだ。一方、配当利回りが株価の下支えにつながるとの期待も。

<7545> 西松屋チェーン 955 -131下落率トップ。前日に第3四半期の決算を発表している。累計営業利益は48億円で前年同期比1.6%減益、8-10月期は微増益に転じる格好だが、通期計画は59.5億円で前期比11.7%増益見通しであり、下振れへの懸念なども強まる状況となっているようだ。既存店売上の低迷で、会社計画は4-5億円下振れたと想定されているもよう。

<6622> ダイヘン 583 +49上げ目立つ。先に東海東京の投資判断格上げが観測されていたが、本日はいちよしがレーティングを新規に「A」、フェアバリューを800円としていることが追加の買い材料に。柱上変圧器の更新需要など電力会社向け電力機器受注に回復感が出ているほか、溶接メカトロも自動車設備投資の好調持続に円安進行が追い風になると指摘しているようだ。今期営業利益は会社計画を10億円程度上回り、来期も3割近い増益を予想しているもよう。

<7844> マーベラス 1972 +123上げ目立つ。新タイトルへの期待感から押し目買いが優勢の展開に。14日に配信を開始した「ディズニーの牧場ゲーム」マジックキャッスル ドリーム・アイランドが無料アプリランキングで順調に上昇しているが、昨日にかけては、短時間でのアクセス集中によるログイン障害の修正としてサーバー増強作業を行っており、あらためて高い人気度合いが意識される状況にも。

<4519> 中外製薬 3060 +157強い動き目立つ。前日にはR&D説明会が開催されている。大和では、ロシュとの提携を活かした中長期的な成長力の強い製薬企業であるとの見方を再確認でき、ポジティブな説明会だったと評価。抗PD−L1抗体RG7446については、非小細胞肺がんについての日本における申請は2016年との予定が改めて示され、日本の膀胱がんについては2017年頃の承認申請を見込んでいることを示唆しているもよう。

<4555> 沢井製薬 6710 -310軟調。モルガン・スタンレー(MS)では第3四半期のプレビューを行っているが、見た目の印象はあまりよくない可能性としている。原価率が計画を上回る推移となっているもようであり、10-12月期は前年比で若干マイナスの可能性があるとしている。つれて、通期業績の会社計画比上振れ余地は限定的とも指摘しているもよう。

<1866> 北野建設 381 +13買い先行。前日に通期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の26億円から38億円に上方修正へ。上半期の段階で27.9億円を計上していたことから、業績上振れの可能性は高いと見られていたが、今期2度目の上方修正でもあるため、ストレートに評価の動きが優勢に。世界的なリスク回避の流れが強まる中、相対的に建設株に関心が向かいやすいことも支援。

<6370> 栗田工業 2368 -66さえない。バークレイズでは投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げしている。目標株価も2200円から2150円に引き下げへ。ドイツ企業の買収は戦略に沿ったものであるが、のれん償却もあってROEの短期的な向上には繋がりにくく、自社株かへの期待後退にもつながるとの見方。また、韓国社向けの超純水供給に関しても、海外進出の橋頭堡となるが、韓国の他顧客や台湾顧客向けへの供給には依然としてハードルが高い様子とも指摘。

<3391> ツルハHD 6590 -150軟調。前日に上半期決算を発表、営業利益は134億円で前年同期比12.2%増となったが、従来予想の150億円を下振れる格好になった。粗利益率の高い商材が伸び悩んだことを背景に、140億円程度であった市場予想も下回る状況となっている。本日は複数の投資判断格下げなどで、ドラッグストア各社で軟調な動きが目立っていることも逆風に。《FA》

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