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ルネサスがまたリストラ 先が見えない半導体産業
ルネサスエレクトロニクス<6723>がまたリストラを行う。同社は人員削減を進めており、2012年に約7500人、13年には約3000人の社員が希望退職した。今回もルネサス側では人数を定めていないが、大規模なものになるのは間違いない。
同社は、設計・開発部門および設計・開発・応用技術の国内関係会社3社の機能を再定義し、それに伴う組織再編を行うことに伴う拠点異動が困難な社員および再編に沿えないと考える社員の退職や再就職の支援等を目的として、早期退職優遇制度を実施する。
募集人員は特に定めないとし、募集期間は14年8月7日から同年8月21日までの予定だ。応じた者は14年9月30日に退職する。優遇措置としては、通常の退職金に特別加算金を加算して支給する。また希望者に対し、再就職のための再就職支援サービスの提供を行う。
今回の再編とは、設計・開発体制の強化を目的として、同社および同社100%の子会社である、株式会社ルネサスソリューションズ(RSO)、ルネサス システムデザイン株式会社(RSD)、ルネサス エンジニアリングサービス株式会社(REG)の設計・開発に係わる機能を14年8月1日付で再編するというもの。
具体的には、デバイス開発や拡販インフラやデバイス応用技術などのデバイスソリューション開発(主にハードウエア)に必要な機能をRSDに集結し、開発効率の追求を行う。そして、キットおよびプラットフォーム・ソリューションの開発(主にソフトウエア)や事業推進機能をルネサス エレクトロニクスに集結し、今後拡大する市場への提案力強化を図る。さらに、REGの機能を開発・技術支援に特化させることで、一層の業務効率化を目指す。なお、RSOは、その設計機能部分をルネサス エレクトロニクスおよびRSDへ移管。なお、この再編後のRSOの運営については、現時点で未定としている。
業績が不振が続くルネサス エレクトロニクスは、これまで国内生産拠点の再編や製造関連の国内グループ会社を対象に、半導体前工程製造および後工程製造それぞれにおける製造事業などの統合や製造関連グループ企業の再編を行っている。今回は、設計・開発部門の再編となる。これともない、どれだけの早期退職が出るかは現時点ではわからないが、同社の早期退職者はすでに万単位に上っているだけに、様々な影響が懸念される。日本の半導体産業では、先日も半導体製造装置の大手東京エレクトロンが、事実上米国の大手Applied Materialsの傘下に入った。日本の半導体の未来はまだまだ不透明だ。(編集担当:慶尾六郎)
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