ダイニック、東京綱、沖電線など/本日の注目個別銘柄

2014年7月15日 16:46

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記事提供元:フィスコ


<8088> 岩谷産業 789 +58買い先行。東京都知事では、燃料電池車について、購入補助金の創設を検討する考えを明らかにしたと伝わっている。短期的な調整一巡感も出ている燃料電池関連銘柄にとって、押し目買いのきっかけ材料とされている。同社のほか、三菱化工機<6331>なども急反発の展開へ。また、同社に関しては、兵庫県で商用ステーションを初めて開設したとも伝わっており、関連銘柄としての位置づけが一段と高まる状況にも。また、独リンデが同社との合弁で水素充填システムを日本で生産する計画と場中に伝わり、一段高の格好にも。

<6724> エプソン 4310 -75売り優勢。4-6月期の業績観測報道が伝わっている。営業利益は450億円前後と前年同期比5.6倍になったもよう。四半期ベースでは過去最高を更新したようだ。インクジェットプリンターの販売好調に加えて、年金給付の減額なども収益を押し上げている。380億円程度の市場コンセンサスも上回る水準だが、年金給付の減額に伴う収益押し上げ効果も想定を上回っていると見られ、サプライズには至っていないようだ。短期的な出尽し感などが先行する形にも。

<5713> 住友鉱 1762 +40買い先行。NY金市況が2%超の下落、昨年12月以来の大幅な下げとなっているが、関連銘柄の代表格である同社への影響は限定的にとどまっている。JPモルガン(JPM)では非鉄金属セクターのカバレッジを開始、同社をトップピックとしており、プラス材料視されているようだ。ニッケル事業で大幅増益が見込めることを評価、第2四半期以降の進捗加速を予想としている。目標株価は2100円に設定へ。

<3551> ダイニック 190 +25急伸。特に材料は観測されていないが、狭いボックスレンジからの上放れに伴い、短期資金の追随買いが膨らむ格好に。低位材料株の循環物色の流れが波及と見られるが、前日の段階では、PBRが0.5倍割れ、配当利回り3%超と株価の割安感は際立つ状況であった。また、有機EL水分除去シートなどを手掛け、有機EL関連としてのテーマ性などもはやされる。

<5981> 東京綱 169 +4人気化。中国やアジアで急増するビル建設がエレベーターの需要を押し上げていると、一部の証券紙が伝えており、関連銘柄の一角として短期資金の矛先が向かう状況となっているようだ。同社は昇降機用のロープを手掛けており、大手各社にはいずれも供給しているもよう。先には生産能力を大幅に引き上げてもいるようだ。

<6489> 前澤工業 381 +80ストップ高。前日に5月期の決算を発表、営業利益は7.1億円で前期比38%減益、先の下方修正水準で着地した。一方、今期は9.5億円で同35%の増益見通し、四季報予想8億円などとの比較でポジティブなインパクトにつながる格好へ。業績回復見通しを受けて、0.5倍割れのPBR水準など割安感に関心が向かう状況となっているようだ。

<3662> エイチーム 7140 +1000上げ幅広げストップ高まで。LINEが東証に株式上場を申請したことが明らかになったと伝わっている。11月にも上場する見通しで、時価総額は1兆円以上になるとみられているもよう。もともと、年内の上場観測は高まっていたが、あらためて関連銘柄に関心が高まる格好にも。同社はNHNエンターテインメントと資本業務提携契約を締結、合弁会社を設立しており、関連銘柄として位置づけが高い状況になっている。LINE上場に向けて新タイトルへの期待も高まる方向へ。

<5815> 沖電線 370 -27大幅安。本日も一時75円高まであったが、買い一巡後は急速に伸び悩み、前場後半にはマイナスに転じる展開へ。短期的な過熱警戒感を映した利益確定の動きが優勢になっている状況だろう。株価が動意づく前の7月7日終値から本日高値までの上昇率は2.5倍近い水準に達している。特定資金の介入観測などがはやされていたようだが、本日は連れ高してきた東特線<5807>や昭和電線<5805>なども伸び悩んで下げが目立つ格好になっている。

<9006> 京浜急行 897 -17さえない。JR東日本では2020年代半ばに東京都心と羽田空港を結ぶ新線を開設すると報じられている。都内主要駅から羽田までの所要時間は、現在の半分の20分前後で済むようになるようだ。これを受けて、同社にとっては競争の激化、シェア低下懸念が先行する流れとなっている。みずほ証券では、品川から羽田空港線を持つ同社にとって、品川以北の羽田空港利用者は、羽田空港新線にシェアを奪われる可能性がありネガティブと判断。

<5727> 東邦チタ 874 +15続伸。英で航空ショーが前日から開催されている。毎年開かれる世界最大規模の航空展示会であり、関係者の間で商談が活発に繰り広げられるため、航空機需要の先行きを占う上で注目されている。とりわけ、スポンジチタンは航空機関連として位置づけが高いため、航空機需要の先行き期待が高まった際には、関心が高まりやすいもよう。本日は大阪チタ<5726>なども買い優勢の展開になっている。《FA》

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