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【鈴木雅光の投信Now】テーマ型ファンドには手を出すな
投資信託の特徴を何かひとつ挙げよ、と言われた時、やはり分散投資が真っ先に思い浮かぶだろう。
ただ、すべての投資信託が幅広い資産に分散投資する運用を行っているわけではない。なかには投資対象、資産クラスなどを、かなり絞り込んだ、個別銘柄投資に近い性質を持つ投資信託もある。「テーマ型ファンド」などは、まさにその典型例だ。
NISAがスタートして半年。投資信託に対する関心も高まってきているが、特にNISAを機に投資を始めてみようと考えている人が最も手を出してはいけないタイプのファンドが、このテーマ型である。
テーマ型ファンドとは、たとえば「IT」、「バイオテクノロジー」、「地球環境」、「資源・エネルギー」など、特定のテーマに関連した銘柄を組み入れて運用する投資信託のことだ。たとえばITファンドであれば、世の中全体的にITが注目された時、関連銘柄の株価が上昇するため、投資信託の運用実績も向上する。バイオテクノロジーにしても、地球環境にしても同じことだ。最近の事例でいえば、シェール革命をネタにして、資源・エネルギーをテーマに掲げたファンドが登場している。
確かに、その時々で注目されるテーマを掲げたファンド名などが付けられるため、テーマ型ファンドは人気化するケースが多い。大分前になるが、ITバブルの頃は多くの投資信託会社が、「ドットコムファンド」などと称して関連企業の株式に投資するファンドを立ち上げた。
これらのファンドの末路はどうなったか。多くのファンドは、ITバブルの崩壊を受けて大きく基準価額を下げ、それらの大半が相次ぐ解約によって運用難に陥り、繰上償還された。 株式市場において、ある特定の「テーマ」が注目を集めるのは、ほんの一瞬のことだ。
かつてはITも「今後100年以上に亘って続く、産業革命に匹敵するほどの大テーマ」などと言われた。確かに、この10数年で、ITは世の中を大きく変えた。その意味では、確かに産業革命に匹敵する大変革だったのかも知れない。が、それだけの大テーマでも、株式市場において持て囃される時期は、一瞬で過ぎ去る。リアル経済と株式市場は、時間軸が大きく異なる。
結果、テーマ型ファンドほど長期投資に不向きなファンドはない。販売金融機関の中には、目先の手数料を稼ぐため、人気化しやすいテーマ型ファンドを販売しているケースもあるが、それに飛び乗って投資信託を購入すると、人気が無くなった時、大きな値下がり損を被る恐れがある。
今もテーマ型ファンドの新規設定が行われているが、注目されるテーマだからといって、この手のファンドに飛びつくのは避けた方が良いだろう。(証券会社、公社債新聞社、金融データシステム勤務を経て2004年にJOYntを設立、代表取締役に就任、著書多数)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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