エプソン、東ソー、テンプHDなど/本日の注目個別銘柄

2014年5月27日 16:47

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記事提供元:フィスコ


<3103> ユニチカ 46 -11売り気配スタート。金融支援の要請を発表している。主力行に対して第三者割当増資を実施、総額375億円を調達する。構造改革に伴う特別損失440億円を今期に計上することによって、約160億円の債務超過に陥るため、減資をしたうえで増資を実施するもよう。債務超過の回避、中期的な構造改革効果の表面化期待などよりも、既存株主にとっての大幅な価値の希薄化懸念などが優勢になっている。

<6724> エプソン 3420 +190続伸で年初来の高値を更新。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価は3230円から3660円に引き上げ。依然として業績の持続性に対する懐疑的な見方は強く、バリュエーションは低位な水準に置かれているが、先進国における低価格IJPの出荷抑制や、新興国における事業モデルの再構築は今期も続く見通しと。また、来期には消耗品の加速化の可能性もあると指摘。今期以降の収益予想を10%強引き上げている。

<4042> 東ソー 473 +17買い優勢。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価を440円から570円に引き上げている。エチレンアミンの改善などで業績が予想以上に好調であること、財務体質の改善が進んでいることを評価しているようだ。財務体質の劇的な改善を背景に、これまで割安に放置されていたバリュエーション水準の訂正が期待できるとしている。

<2181> テンプHD 3065 +35買い先行。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断「買い」を継続でコンビクション・リストに新規採用、目標株価も4100円から4400円に引き上げている。、国際的に見ても寡占度が低い人材派遣市場において、M&Aも積極活用した寡占化の進展が今後のドライバーになると評価。派遣法改正も大手への上位寡占を加速させる可能性が大きいと指摘。また、経営陣の収益成長へのコミットメントもポジティブに変化していると。

<6054> リブセンス 837 +61連日の急伸。特に買い材料は表面化していないものの、新興市場の上昇など個人投資家のマインド改善を映して、ここまで売り込まれていた材料株や中小型株に対するリバランド狙いの動きも強まっている。同社は年初から前日まで7割超の株価下落となっており、東証1部での下落率はトップになっている。なお、同社の他にも、日本トリム<6788>、イーブック<3658>、新日本科学<2395>、イマジカロボ<6879>など、年初来の下落率が大きい銘柄の上昇が目立っている

<6879> イマジカロボ 527 +62上昇率トップ。特に目立った材料は観測されないが、前日には決算説明会が開催されているもよう。見直しのきっかけ材料につながっているとみられる。また、ゲーム関連株の活況が続く中、4月から配信を開始しているスマートフォン向けネイティブゲームアプリ「マジックガンナー」への期待感なども高まる方向のようだ。

<1776> 三井住建道路 252 +23急伸。増配、並びに、自社株買いの実施発表を好感している。期末配当金は従来予想の2円から3円に引き上げ、5期ぶりの増配となるもよう。また、発行済み株式数の1.6%に当たる30万株を上限とした自社株買いも発表。需給期待に加えて、会社側の先行き自信の表れとも捉えられる形に。

<2170> リンク&モチ 165 -10売り優勢。公募・売出の実施を発表している。公募300万株、自己株式処分による売出1108.8万株、オーバーアロットメントによる売出210万株を実施する。自己株式を含まない発行済み株式数に占める比率は最大で16.7%となる。企業買収に伴う借入金の返済などが調達資金の用途に。配当予想の引き上げなども同時に発表しているが、短期的には希薄化や需給懸念などが先行する格好に。

<8263> ダイエー 313 +13買い優勢。イオン社長のインタビュー報道において、「旧イオン、旧ダイエーという境目をなくし、合理的な企業集団に再編する」とのコメントが伝わっている。同社の再建に向けた動きが期待できるとして、今後の収益水準の高まりなどを先取りする動きも強まっているようだ。

<9024> 西武HD 2070 +66反発で上場来高値更新。上場後1ヶ月を通過したことで、アナリストの新規カバレッジの動きも相次いできた。前日にはメリルリンチ(ML)が新規に「中立」判断、本日は野村が新規「ニュートラル」で、みずほ証券では新規「買い」としている。みずほ証券では、保有資産の有効活用により業績は成長ステージに入ったと予想、短期的にはプリンスホテル事業の収益性改善、「紀尾井町プロジェクト」など再開発の収益貢献が期待できるとしている。目標株価は2250円と設定しているようだ。

<4651> サニックス 1310 +47しっかり。明日には中期計画の説明会が開催予定であり、期待感を先取りする動きにもなっているようだ。前々期、前期に続き、今期も大幅な収益成長が続く見通しとなっており、中期計画に対する期待値なども高まりやすいようだ。なお、個人投資家に人気のテーマ関連株などが人気化している地合いなども支援材料に。《FA》

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