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エアバス、近・中距離向け旅客機の生産を拡大
先月26日、ヨーロッパの航空機メーカー最大手であるAIRBUS(エアバス)グループは2013年の決算を発表し、その資料にて近・中距離向けの旅客機の生産を10%近く増加させる計画を発表した。そして13年の決算では、営業利益が予想を上回る結果となった。
需要拡大に伴いエアバスは、単通路機エアバス「A320」ファミリーの生産を16年度第2・四半期までに、今の月間42機から46機に増加させる計画を発表。ライバル会社であるアメリカのボーイングは17年までに月間47機としており、その計画を意識したものとみられる。
利払いと税、一部項目を除いた13年の利益は前年比21%アップの36億ユーロ(約5060億円)で、エアバスが予想していた35億ユーロを上回る結果となった。売上高は前年比5%アップの593億ユーロだった。純利益は前年比22%アップの15億ユーロ。次世代中型ワイドボディ旅客機「A350」の開発により4億3400万ユーロ、防衛・宇宙航空部門の再編などにより2億9200万ユーロの経費の計上を行った。
また14年の業績に関しては、売上高は横ばいを、そして営業利益率は緩やかな伸長を見込んでいる。13年には6%であった営業利益率に関しては、15年に7~8%程度に達するとの見通しを示している。
航空機生産部門に関しては、13年の目標としていた受注1200機が達成され、1619機であったとの発表がすでになされている。この数はライバル会社であるボーイングを上回ってはいるものの、ジェット機の納入機数では下回ることとなった。
しかし13年の納入機数は過去最高の626機であり、航空各社が燃費の優れた機種を選ぶ中、エアバスは14年でも同じ程度の水準の納入機数を計画しているという。また受注機数についても納入機数の水準を上回り続けるとしている。そして最初のエアバス「A320」を年内にカタール空港に納入する計画にも変更はないとのこと。しかし競合会社であるボーイングも単通路機「737」の生産ペースの引き上げを計画しており、17年までに月間47機体制を整える予定だ。
エアバスグループは先月、「EADS」から社名を変更している。(編集担当:滝川幸平)
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