米国株式市場見通し:新興国通貨が急落する中でのFOMCに注目

2014年1月25日 17:36

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記事提供元:フィスコ


*17:36JST 米国株式市場見通し:新興国通貨が急落する中でのFOMCに注目

20日はキング牧師誕生日の祝日で米国株式相場は休場。連休明けは、アジアや欧州株式市場が堅調推移となった流れを受け買いが先行。但し主要企業の10-12月期決算内容がまちまちとなっており、上値も限られた。また今月のFOMC(連邦公開市場委員会)でも更なる量的緩和縮小が発表されるとの見方が広がったことも上値を抑える要因となった。週後半になると1月の中国製造業指数が予想外に縮小したことで下落する展開となった。12月景気先行指数や12月中古住宅販売件数も相次いで予想を下回ったことも嫌気された。週末にかけては中国経済の先行き不透明感と米国の量的緩和縮小による影響で、新興国から投資資金が流出するとの懸念が広がり、アルゼンチンペソやトルコリラなど新興国通貨が軒並み売られた。リスク資産からの逃避傾向が強まったことで、米国株も一段安となった。結局、週を通じて主要株式指数は下落した。

携帯端末メーカーのアップルは、著名投資家のカール・アイカン氏が10億ドル相当の同社株を追加取得したことが明らかとなり上昇。動画ストリーミングのネットフリックスやソフトウェアのマイクロソフトが好決算を発表して堅調推移となった。一方でITサービスのIBMは決算が予想を下回り下落。革製品やアパレルのコーチも北米での売上不振で決算が冴えず、軟調推移となった。旅行予約サイトのエクスペディアは、検索大手のグーグルが不公正なリンク利用などを理由に同社サイトへのトラフィックを制限したことで下落した。

28-29日にかけてFOMCが開催される。新興国通貨が急落する中で、前回と同規模の量的緩和縮小を実施するかどうかが注目点となっている。会合後の会見は予定されていないが、バーナンキFRB議長が出席する最後の会合となる見通しだ。FOMCの決定を受けた後の新興国市場の反応が警戒される。なお、31日から中国や香港、台湾などが春節(旧正月)の休みに入る予定となっている。

経済指標では、12月新築住宅販売(27日)、12月耐久財受注(28日)、11月ケース・シラー住宅価格指数(28日)、10-12月期GDP速報値(30日)、12月個人所得・個人支出(31日)などの発表が予定されている。

今週も引き続き主要企業の10-12月期決算が多数控えている。まず27日にアップルの決算が予定されている。アナリストの予想平均では売上高は会社ガイダンスの上限である580億ドル、一株利益は14ドル台、iPhoneは5000-6000万台の販売が見込まれている。今月からチャイナ・モバイルがiPhoneの取扱い開始しており、1-3月期のガイダンスがどの程度強気な内容となるかが注目点となりそうだ。その他のハイテクでは、ソフトウェアのVMウェア(28日)、ポータルサイトのヤフー(28日)、半導体のクアルコム(29日)、交流サイトのフェイスブック(29日)、検索大手のグーグル(30日)、オンライン小売のアマゾン(30日)などの決算発表が予定されている。グーグルは、ロボット工学関連やホームオートメーションなど、主力の広告事業とやや分野の異なる企業を積極的に買収しており、今後どのようなビジネスモデルを描いているのかが投資家の関心事項となるだろう。

ハイテク以外では建設機械のキャタピラー(27日)、製薬のファイザー(28日)、通信のAT&T(28日)、航空機のボーイング(29日)、化学製品のスリーエム(30日)、カード決済ネットワークのビザ(30日)、マスターカード(31日)、石油のシェブロン(31日)などの決算が予定されている。

24日時点でS&P500構成銘柄のうち123社が決算発表を行い、68%がアナリスト予想を上回っている。出足はやや低調だったが、足元の利益成長率も6.4%へと拡大しており、決算発表の本格化とともに改善傾向にある。一方で株価はやや調整色を強めている為、株価収益率など利益の観点から見た株価に割高感はない。《TN》

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