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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】資生堂は調整一巡、13週線で底打ち
資生堂 <4911> の株価は高値圏で推移している。足元は上げ一服の形だが、今期(14年3月期)収益改善見通しに対する評価は高く、自律的な短期調整を挟みながら上値を追う流れに変化はないだろう。
国内外での売上低迷、買収した米ベアエッセンシャル社関連の減損損失などで前期(13年3月期)の収益が大幅に悪化したが、生産・研究開発拠点の再編などコスト構造改革を実施して収益改善を進めるとともに、国内、中国、米ベアエッセンシャルの3領域に経営資源を集中する方針を打ち出している。また13年5月には、レプリセル社(カナダ)の「毛髪再生医療技術(RCH-01)」導入の技術提携契約に基本合意し、美容と医療を融合した安全で有効な毛髪再生医療の事業化を目指している。
なお10月18日には、カリタ事業およびデクレオール事業を展開しているフランスの子会社の株式および資産について、フランスのロレアル社から譲渡提案(提案価格2億3000万ユーロ)を受け、独占交渉契約を締結して交渉を開始したと発表している。事業の選択と集中を進める方針だ。
10月31日に発表した第2四半期累計(4月~9月)の連結業績(10月17日に修正)は前年同期比8.1%増収、同2.4倍営業増益、同2.5倍経常増益、同7.1%最終増益だった。報告セグメント別売上高は、国内化粧品事業が店頭在庫適正化に向けた出荷抑制などで同2.6%減収だったが、グローバル事業は円安が寄与して円換算後で同20.1%増収、その他事業は同2.5%増収だった。
利益面では、下期に実施する売上下位商品の店頭在庫回収に係る営業費用約40億円、生産終了品の店頭在庫回収に伴う特別損失約63億円を引当計上したため純利益は小幅増益にとどまったが、コスト構造改革による費用削減効果で営業損益と経常損益は大幅に改善した。グローバル事業の営業利益は、中国におけるコスト構造改革の効果などで前年同期の営業損失60億57百万円から19億55百万円の営業黒字に転換した。
通期見通しは前回予想(7月31日に増額修正)に対して、売上高を130億円増額して前期比9.2%増の7400億円、営業利益を10億円増額して同53.6%増の400億円、経常利益を20億円増額して同44.3%増の410億円、純利益は店頭在庫回収に伴う特別損失の計上で50億円減額して150億円(前期は146億85百万円の赤字)とした。
報告セグメント別売上高の見通しについては、国内化粧品事業が同1.7%減の3400億円、グローバル事業が同21.0%増の3900億円、その他事業が同5.3%増の100億円としている。利益面では円安や事業構造改革効果が寄与して営業損益が大幅に改善する。通期の想定為替レートは1米ドル=97円、1ユーロ=127円、1中国人民元=15.7円とした。
株価の動きを見ると、9月30日に年初来高値1796円を付けた後は上げ一服の形だが、概ね高値圏の1650円~1750円近辺で推移している。大きく下押す動きは見られず、自律的な短期調整の局面のようだ。事業構造改革による収益改善を評価する動きに変化はないだろう。
11月1日の終値1670円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS37円66銭で算出)は44倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS722円42銭で算出)は2.3倍近辺である。
日足チャートで見ると25日移動平均線を割り込んだが、75日移動平均線近辺で下げ渋る動きだ。また週足チャートで見ると、サポートラインの13週移動平均線が接近して反発のタイミングのようだ。強基調に変化はなく、自律的な短期調整を挟みながら上値を追う流れだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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