関連記事
【相場熟者が答える投資相談】昭和電工の今後の見通しと対処方法
■昭和電工を130円で5000株持っています。少し動いてきました。見通しを(千葉県・K)
【問い】 昭和電工 <4004> を130円で5000株持っています。少し動いていたようですが、手放そうか迷っています。今後の見通しと対処方法について、よろしくお願いします。
■希少金属を使わない磁石合金開発、利回りも2.3%あるが
【答え】 10月4日(金)は、2円安の130円と反落しています。3日付の日本経済新聞朝刊が「昭和電工はレアアース(希土類)の一種、ジスプロシウムを使わない産業用ロボット向け磁石合金を開発、高価なジスプロが不要になり磁石合金の価格を約3割安くできる」と伝えたことを材料視。将来的に収益に寄与するとの見方から、期待先行ながら低位材料株物色の流れに乗り、3日高値136円と買われる場面もありましたが、戻り待ちの売りに押されています。
足元の業績、今12月期第2四半期は、主に石油化学セグメントが増収となったものの、エレクトロニクスセグメントにおけるレアアースの棚卸資産の簿価切下げやハードディスクの数量減に加え、無機セグメントでは黒鉛電極の数量減も響き、第2四半期売上高は4014億0900万円(前期比13.9%増)、営業利益は67億2300万円(同58.0%減)、経常利益は53億8700万円(同62.6%減)、純利益は21億5800万円(同72.6%減)と大幅減益着地と低調です。
株価は、5月23日につけた年初来の高値187円から8月22日に年初来の安値121円と調整を挟んで9月27日高値139円と上昇。上げ一服となっています。140円手前には戻り待ちの売りが控えており、上値の重い展開が予想されます。PBR0.68倍と割り負け、配当利回り2.3%と利回り妙味がソコソコあり、大きく下押す懸念は少ないと思われますが、レアアース不要の磁石開発は、他にも手がけている企業があり、競争激化が予想され楽観視はできない状況です。他の銘柄への乗り換えを検討するところでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
【関連記事・情報】
・【業績でみる株価】リオンの収益力向上顕著、3年で営業利益2.2倍、営業利益率4.8%から10%台乗せ(2013/09/23)
・【狙い場・買い場】アイ・ケイ・ケイは東京五輪関連人気で連続最高純益を見直し超割安修正余地(2013/09/25)
※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク