富士重、次世代「アイサイト」を発表 カメラの認識技術刷新と操舵制御追加

2013年10月2日 12:37

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 富士重工業は2日、先進運転支援システム「アイサイト(ver.2)」のステレオカメラシステムを全面刷新し、認識性能などを大幅に向上すると共に、操舵制御機能を追加することで安全性能向上とさらなる運転負荷軽減を実現した次世代「アイサイト」を開発したと発表した。

 今回開発した次世代「アイサイト」は、ステレオカメラの視野角、視認距離を共に約40%拡大し、カラー画像化と併せ、視認範囲拡大、物体認識精度向上、ブレーキランプ点灯・赤信号の認識を可能とすることで、「アイサイト」の衝突回避、衝突被害軽減、運転負荷軽減などの各種性能が進化した。

 主な新機能である「レーンキープアシスト」では、走行車線両側の白線を認識して操舵制御を行うことで車線中央の走行を維持する「車線中央維持」、および白線からはみ出しそうになるとハンドルに逸脱を抑制する力を加える「車線逸脱抑制」にて、安全性向上とさらなる運転負荷軽減を実現した。さらに、先行車のブレーキランプの点灯認識を実現し、全車速追従機能付きクルーズコントロール使用時に減速タイミングを従来機能と比較してさらに早めることで、衝突回避および衝突被害軽減を図る。

 現在搭載中の「アイサイト(ver.2)」は、ステレオカメラだけで距離を測定し、物体を認識するシステムにより、ドライバーが多くの情報を視覚から得ているのと同様に、自動車だけではなく歩行者、自転車、自動二輪車、白線(車線)をも認識し、制御できることが特長。自動ブレーキによって車両を減速・停止させる「プリクラッシュブレーキ」など多くの運転支援機能を実現しながらも、10万円(税抜き価格)という手頃な価格設定により、搭載車の国内累計販売台数が15万台を超えるなど、顧客から好評を得ている。

 なお、富士重は、今回公表した次世代「アイサイト」の機能を2014年に国内で発売予定の新型車へ搭載し、順次車種展開をする予定。

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