NYの視点:米雇用改善と見るのは時期尚早

2013年9月27日 07:03

印刷

記事提供元:フィスコ


*07:03JST NYの視点:米雇用改善と見るのは時期尚早

米連邦準備制度理事会(FRB)が現在実施している資産購入策の行方を探る上で鍵を握る米国の雇用見通しが改善しつつある。米労働省が発表した米国の先週分新規失業保険申請件数は、予想外に前回分から減少し30万件割れ寸前、6年ぶりの低水準に近づいた。一部の州で集計における混乱が解消したのちも減少基調が維持されていることは好感材料となる。

また、米国労働省は2013年3月までの1年間の雇用を203万人から34.5万人上方修正し237.5万人とする可能性を示唆した。各月3万人近く上方修正されることになる。各月の平均は19.8万人の雇用増と、米連邦準備制度理事会(FRB)が目指していた各月20万人の雇用増加という雇用回復の目安がすでにほぼ達成されていたことになる。最終的な修正は2014年2月に発表される1月分の雇用統計とともに発表される。労働省の統計は、州ごとの失業保険申請のデータをもとにしている。

この上方修正は主に医療従事者の46.9万人におよぶ上方修正が影響しているという。修正の対象となったのは高齢者や障害者の自宅で介護をするヘルパーの職種でどちらかと言うと自営業のカテゴリーに入る。しかし、いくつかの州は最近の規制改革で、こういった職種でも失業保険を申請することを可能とした。このため、労働省のメソッドに基づきこういった職種を雇用として加えることになった。こういった変更がなされなかったと考えると逆に、12.4万人の下方修正となる。各月雇用の平均は15.9万人増。米雇用の改善ととるのは時期尚早のようだ。一部のアナリストは経済指標がまちまちで、一向に改善の証拠が見られないためバーナンキ米FRB議長は緩和策の出口戦略の実施を次期議長にまかせ、FRBは2014年3月まで資産購入を現在のペースで維持するだろうとの見通しを示している。《KO》

関連記事