政治から読み解く【経済と日本株】:尖閣諸島問題での政治的な動きが明らかに

2013年9月26日 18:21

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記事提供元:フィスコ


*18:21JST 政治から読み解く【経済と日本株】:尖閣諸島問題での政治的な動きが明らかに
尖閣諸島沖で2010年9月に発生した中国漁船衝突事件で、仙谷由人官房長官(当時)が、菅直人首相(同)の意向を踏まえて、逮捕された中国人船長を釈放するよう法務・検察当局に政治的なアクションを行っていたことが明らかとなり話題となっている。

横浜市でのAPEC首脳会議を同2010年11月に控えていたことなどが要因のようだが、この後、11月15日、中国漁船衝突事件の対応などを理由に自民党が仙谷氏の不信任決議案を提出。不信任決議案は与党及び社民党の反対多数により否決されたが、26日に中国漁船問題や暴言などを理由に参議院へ提出された問責決議案は、賛成127票、反対111票で可決された。ただ、仙谷氏は「法的拘束力のない問責決議より不信任決議が優先される」との認識を示し辞任を否定している。

この事件発生以降、日本国内では日本の弱腰外交を非難するデモが活発化した一方、中国国内でも船長を拘置したことなどに対して強い抗議運動が実施されるなど反日感情が一気に高まった。その後、野田政権時の尖閣諸島の国有化を経て、12年9月、中国各地で大規模な反日デモが吹き荒れることとなった。

今年の夏は目立ったデモは実施されなかったことで領土問題は足元やや沈静化に向かいつつある。ただ、今回判明した「政治的な圧力の実施」を受けて、この問題が蒸し返される可能性がある。アジアで事業展開する日本企業が多いなか、アジア情勢の緊張化は微妙な外交を続ける安倍政権の大きな足かせとなるかもしれない。《MT》

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