三菱重工、アイーダ・クルーズ向け大型クルーズ客船の建造に着手

2013年7月1日 13:30

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客船外観図 完成イメージ(画像:三菱重工業)

客船外観図 完成イメージ(画像:三菱重工業)[写真拡大]

 三菱重工業は6月30日、長崎造船所において、世界最大のクルーズ客船会社カーニバル社の欧州法人であるコスタ・グループ傘下のアイーダ・クルーズ向け大型クルーズ客船2隻の1番船の建造に着手したと発表した。世界最先端の環境技術の粋を集めて建造する次世代クルーズ客船で、引き渡しはそれぞれ2015年3月、2016年3月の予定。

 今回起工した大型クルーズ客船は、12万4,500総トン、約3,300人乗りで、アイーダブランドの客船としては最大の船型となる。また、同客船は、カーニバル社傘下のプリンセス・クルーズ向けに長崎造船所で建造した2隻のクルーズ客船、ダイヤモンド・プリンセスとサファイア・プリンセス(ともに11万6,000総トン、2004年引渡し)に続くものとなる。

 今回の大型クルーズ客船は、先進の環境技術を多数搭載するとともに、アイーダ独自のクルーズ体験を提供するための様々な仕様が織り込まれているのが特徴。そのうち、環境技術の一つとして、三菱重工独自の革新的技術である「三菱空気潤滑システム(MALS:Mitsubishi Air Lubrication System)」の搭載が決定しており、船底から吹き出す泡の力で船体と水の抵抗を減らして7%の燃費向上を目指す。そのほかにも多数の最先端技術を導入する計画。

 なお、カーニバル社は傘下に10のクルーズブランドを擁するクルーズ客船会社最大手。現在102隻のクルーズ客船を運航し、さらに2016年までに7隻の新造船の就航を予定している。

 また、コスタ・グループは、カーニバル社の欧州法人で欧州最大のクルーズ会社。コスタ・クルーズ、アイーダ・クルーズ、イベロ・クルーズを傘下に持ち、現在27隻のクルーズ客船を運航し、さらに2016年までに3隻の新造船の就航を予定している。

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