新興市場見通し:神経質な展開、値動きの軽いテーマ株の局地戦か

2013年6月15日 16:25

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記事提供元:フィスコ


*16:25JST 新興市場見通し:神経質な展開、値動きの軽いテーマ株の局地戦か
先週(6/10-14)の新興市場は、外部環境に対する過度な先行き警戒感が後退し、戻りを試す展開となった。米雇用統計を無難に通過したことで、週初から自律反発狙いの動きが先行。ただし、日銀の「ゼロ回答」に対する失望感から、週半ば以降はあらためて地合いが悪化した。11日に上場したペプチドリーム<4587>、13日に上場した横田製作所<6248>などIPO(新規株式公開)銘柄は賑わいを見せたものの、物色は広がらず局地戦の様相に。週間の騰落率は、日経平均が-1.5%であったのに対して、マザーズ指数は+10.8%、日経ジャスダック平均は+5.1%だった。

個別では、ペプチドリームの初値が公開価格の約3.2倍、横田製作所が同2.4倍となるなど、IPO銘柄に短期資金が集中した。地合い悪化の影響が懸念されたものの、需給環境が大きく悪化した既上場銘柄よりも、手垢の付いていない新規上場銘柄の方が選考され、短期の値幅取り資金が向かいやすかったようだ。また、ペプチドリームの人気化が刺激材料となり、タカラバイオ<4974>やカイオム<4583>、ラクオリア<4579>など、バイオ関連の一角も強含んだ。一方、日銀の金融政策決定会合において、金融政策が現状維持となったことを受けて、レーサム<8890>やいちごHD<2337>など新興不動産関連が軟調。その他、楽天<4755>やサイバーエージ<4751>などネット関連の上値も重かった。

今週(6/17-21)の新興市場は、外部環境の動向を睨みながら、神経質な展開となりそうだ。週初は、今週最大の注目点である米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見ムードが強まることが予想される。FOMC通過後は為替市場の大きな変動も見込まれ、景気敏感系の大型株に売買がシフトする局面では、中小型株は物色の圏外に置かれてしまう可能性があるだろう。一方、先週からのリスクオフムードが一段と強まる場合には、やや消去法的な物色ではあるものの、値動きの軽い新興市場の中小型株に値幅取り資金が向かうことも想定される。5月中旬以降から続く調整トレンドによって需給環境はかなり悪化しているとみられるが、先週のIPO銘柄の活況を見る限り、個人投資家のマインドはそこまで悪化していないとも捉えられよう。ただし、今月のIPOで最も注目されているリプロセル<4978>の上場を26日に控えて、週末にかけては様子見姿勢が強まる可能性もありそうだ。

個別では、バイオ関連やゲーム関連、直近IPO銘柄など、値動きの軽いテーマ株の局地戦となりそうだ。先週上場したペプチドリーム<4587>や横田製作所<6248>などのように、需給環境が良好な銘柄を中心に短期資金が向かうことが予想される。また、ペプチドリームは地合いの悪化にも関わらず公開価格の3倍超の初値を付けたことを受けて、リプロセルの人気化に対する期待感も高まるとみられ、バイオ関連には物色が向かいやすいか。その他、先週末にはエニグモ<3665>が好決算と株式分割を発表しており、好業績のネット関連株などに見直しの動きも期待される。

なお、先週末(14日)には、日銀が不動産投資信託(REIT)の購入枠を拡大させる方針が伝わっている。発表のタイミングなどは不明だが、新興不動産関連などの見直し材料となる可能性はありそうだ。《FA》

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