【アナリストの眼】アドバンスト・メディアの今期はコールセンター、調剤薬局向け好調で増収、多言語対応への開発費増加などで営業損失、株価は陽線連続で強張る

2013年6月3日 09:27

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  日本語音声認識システムのアドバンスト・メディア <3773> (東マ)の週足チャートは、2週連続の陽線と出直っている。今週は全般安で下げる場面があれば狙い場となろう。

  日本語音声認識システム「AmiVoice」をベースとして、音声認識ソリューションを企画・設計・開発するソリューション事業、アプリケーション商品を提供するライセンス事業などを展開している。事業領域は医療、議事録作成、エンタテインメント・ゲーム・教育、コールセンター、モバイル・パソコン、営業支援・製造・物流・流通などさまざまな分野に広がり、クラウド型サービスやアジア各国の多言語対応への研究開発を強化している。

  5月10日発表の前期(13年3月期)連結業績は前々期比27.0%増収だった。営業利益は14百万円の赤字だったが、赤字幅が縮小した。スマートフォン・タブレット端末向けライセンス収入増加などで営業損益が改善した。経常利益は2億55百万円で黒字化した。米ドル建て預金の為替差益も寄与した。純利益については投資有価証券売却益6億63百万円が寄与したが、前期計上の関係会社株式売却益20億08百万円が一巡したため同49.2%減益の8億36百万円だった。

  今期(14年3月期)見通しは売上高が前期比1.7%増の16億円、営業利益が3億45百万円の赤字、経常利益が3億50百万円の赤字、純利益が3億65百万円の赤字としている。携帯キャリア、コールセンター、調剤薬局向けなどに需要が旺盛で増収見込みだが、アジア各国の多言語対応への研究開発費増加などで営業損失の見込みだ。中期的には収益化が期待されるだろう。

  なお5月10日に、第三者割当(ウィズ・アジア・エボリューション・ファンド投資事業有限責任組合)による第1回新株予約権付社債および第3回新株予約権の発行を発表し、5月27日に払込完了を発表した。調達資金はM&Aや研究開発などに充当する方針だ。

  株価の動きを見ると、5月15日の高値29万3500円から反落して5月24日の13万7500円まで調整したが、足元では20万円近辺に戻す場面もあり短期調整一巡感を強めている。5月31日の終値18万9500円円を指標面で見ると、実績PBR(前期実績の連結BPS3万0439円16銭で算出)は6倍近辺である。

 週足チャートで見ると5月15日の高値で長い上ヒゲを付けて目先的な天井感を意識させたが、日足チャートで見ると25日移動平均線近辺から反発して短期調整一巡感を強めている。3月の5万円近辺でのモミ合いから上放れて5月15日の29万3500円まで急騰しただけに反動局面だが、値幅調整が完了した可能性があるだろう。高値圏回帰の展開が期待されそうだ。(本紙シニアアナリスト・水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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