【経営者の言葉】サンコーテクノの洞下英人社長

2013年5月28日 08:21

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

■新製品比率を年5ポイントずつ上げていく、50周年で年50円配当へ

  サンコーテクノ<3435>(JQS・売買単位100株)は、コンクリー構造物の補強・補修などに用いられる『あと施工アンカー』のトップメーカー。1964年の設立からまもなく50周年を迎える。

  同社の洞下秀人社長は、「50周年に向けて、ファスニング技術を安全・安心・環境の視点からフルに活用し市場創出を図り、トータルシステムでブランド力のアップを目指します」という。

  トータルシステムとは。「たとえば、仕様用途に応じたアンカーの選定→アンカーに応じた施工ツール→施工品質→施工管理(確認試験)をトータルで提供します。ことし1月のトンネル事故のように施工で終わりではなく、施工後のチェックも含めたトータルでの技術・提案力が求められています」ということである。

  外国製の低価格アンカー輸入品もみられるが、近年、補修・補強等においてより安全・安心に対するニーズが高まっていることから、アンカーのパイオニアであり高品質を誇る同社の実力が発揮される場面を迎えているということだろう。

  前3月期は9.7%増収、営業利益48.7%増益と好調で、今3月期も5.9%増収、営業利益3.8%増益の見通し。さらに、中期計画では、「2016年3月期に売上180億円、営業利益11億円を計画しています。2013年3月期に比較して売上で19.1%増、営業利益で26.8%の増加です。とくに、新製品開発に積極的に取組み、新製品の売上比率を年5ポイントずつ上げていく方針です。前3月期の新製品比率は12.1%(前々期8.0%)となっています」と、業績見通しに自信をみせている。

  最近の新製品では、横からかかる力に強く、しかも、少ない本数でも施工が可能な『ディスクアンカー』が期待される。ゼネコンとの共同開発によるものでトンエルなど公共工事用、マンション用などに今期売上3億円(前々期487%増)を見込んでいる。機器を地上に設置する際に用いられるダイレクトアーススクリューによる『ダイレクトアース工法』等も今期7億6000万円(前期比44.6%増)の見通し。また、鉄板と鉄板をつなぐ『ディスクインサート』、『クロスタイト』なども期待は大きい。

  さらに、注目されるのは先行き、「造船関係にも展開を計画しています。船舶でも客船などは陸上の建造物と同じですから、当社にとって事業領域です」と先行きに意欲満々だ。

  今期予想1株利益259.5円、配当年50円(前期年40円)という好内容。直近株価は2760円(27日)。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【編集長の視点】ジェイテックは立会外分売の流動性向上期待で分割権利落ち後の2点底から再発進(2013/05/27)
【株式評論家の視点】アイビー化粧品は配当利回り5%台乗せ、全体相場に先駆けて戻り狙う(2013/05/27)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事