川崎重工、海上自衛隊向けP-1固定翼哨戒機の量産初号機を納入

2013年3月27日 12:37

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P-1固定翼哨戒機(写真:川崎重工業)

P-1固定翼哨戒機(写真:川崎重工業)[写真拡大]

 川崎重工業は26日、同社岐阜工場において、海上自衛隊向けP-1固定翼哨戒機の量産初号機を同日防衛省に納入したと発表した。

 P-1固定翼哨戒機は、現有機(P-3C)の後継機として防衛省が2001年度より開発を進めてきた航空機で、耐電磁干渉性に優れた実用機世界初のFBL(Fly By Light)システム、探知能力を向上した新規開発の音響システムおよびレーダー・システムを採用している。また、新規開発の国産エンジンを搭載し、現有機を上回る速度、航続距離等を実現している。

 川崎重工は防衛省から2001年11月に次期固定翼哨戒機(XP-1)および次期輸送機(XC-2)の2機種同時開発の主担当企業に指名され、各試作機の設計、製造に着手した。2007年9月には次期固定翼哨戒機(XP-1)試作1号機の初飛行に成功し、翌年、同試作1号機及び試作2号機を防衛省に納入した。その後、防衛省による各種開発試験が進められ、今年3月に開発が完了した。

 P-1固定翼哨戒機については、川崎重工が2009年3月に防衛省と量産機の製造に関する最初の契約を締結し、各種改善内容を量産機の設計に反映して製造を進めてきた。川崎重工は今回納入した量産初号機に続き、量産2号機以降も順次納入していく予定。

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