【相場熟者が答える投資相談】サニックスは材料出尽し感、いったん利益確定売りで

2013年3月20日 20:23

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  【問い】 サニックス <4651> を350円で3000株持っています。売却しようか迷っています。今後の見通しと対処方向をよろしくお願いします。

  【答え】 3月19日(火)は16円安の550円と続落しています。

  シロアリ駆除などを手がける同業のアサンテ <6073> (東2)が、今月19日に東証2部に新規上場することを手がかりに、同18日に昨年来の高値608円と買われていましたが、利益確定売り優勢の展開となっています。太陽光発電関連の材料株として、信用取組妙味から同6日高値591円と上昇。同7日にサニックスは保有するアサンテの株式300,000株(2.63%)を売却し、1億3800万円を特別利益として計上すると発表(2月12日に発表した業績予想の上方修正に織り込み済)したことで、好材料出尽くし、保証金率の引き上げという信用規制強化も加わり12日安値484円と短期調整を挟んだ後、踏み上げの買い一巡し上げ一服となっています。

  足元の業績、住宅向け太陽光発電システムやビル・マンション保守サービスが急拡大しているほか、廃プラスチック加工・売電も好調で、13年3月売上高は435億円(前期比38.3%増)、営業利益は26億円(同6.4倍)、経常利益は24億8000万円(同7.1倍)、純利益は21億円(同162倍)と大幅増益を見込んでいます。続く14年3月期は2ケタ増収増益が観測されており、続伸する見通しです。

  太陽光発電システムの販売は好調ですが、アサンテの株式を売却したことによって、目先好材料出尽くし感は出ています。PERでは12倍台と割高感はありませんが、信用規制が解除されるまでもみ合う可能性があります。無配継続予想で、今年に入り株価は2倍以上に上昇しましたので、いったんは利益確定売りもと考えます。買い直すにしても、4月以降も月次の売上が好調に推移し、608円を上回り騰勢をさらに強めるか、再度、25日移動平均線がサポートするかを見極めてからでも遅くないでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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