日航と日本郵便、台湾・シンガポール宛て「クールEMS」を試行的に提供

2013年1月30日 11:38

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 日本航空(JAL)と日本郵便は29日、国際スピード郵便(EMS)による小口の保冷配送サービス(クールEMS)を、台湾及びシンガポール宛てに試行的に提供することについて協力していくと発表した。

 日本食の普及、食の安全への関心の高まり、また日本への観光客の増加などから、アジアでは日本の食品や食材へのニーズが高まっている。しかし、日本国内とは違い、アジア各国には日本で引き受けた食品を低温度のまま海外の個人宅まで配達するネットワークが存在しないため、個人が簡便に日本の食品や食材を入手する方法がなかった。

 両社はこうした状況の中、JALの国際線における保冷の航空輸送のノウハウと、日本郵便の国際スピード郵便(EMS)のアジア主要都市への翌日配達・翌々日配達サービスを結びつけ、国をまたいだ小口の保冷配送サービスを一部の地域で試行実施する。

 配送方法としては、引受から配達まで72時間~80時間程度一定温度(2~10℃)に冷蔵できる専用の保冷容器・保冷剤を活用して保冷配送する。海外への航空輸送についてはJALが担当する。試行実施期間は2013年4月1日から2014年3月31日まで。

 JALと日本郵便は今後も両社で連携し、香港、上海、韓国、その他アジア地域への配送エリアの拡大や、冷凍品も含めた保冷配送サービスの拡充を図り、日本の地方の中小事業者の海外販路開拓も支援していく方針。

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