新生銀行のATMでカード情報の盗用被害が発生、被害総額は約640万円

2012年12月19日 11:52

印刷

 新生銀行は18日、同行自由が丘出張所(自由が丘コンサルティングスポット)および上野支店(上野フィナンシャルセンター)において、同行ATMを利用した顧客のキャッシュカード番号や暗証番号などの情報がスキミング機器などの設置により不正に取得され、偽造されたキャッシュカードによって顧客の口座から海外ATMを通じて不正に出金される事態が判明したと発表した。このため、現在新生銀行では、キャッシュカード番号などの情報が不正に取得された顧客のATM取引を一時停止しているという。

 新生銀行によると、10月28日に自由が丘コンサルティングスポット、11月17日、18日に上野フィナンシャルセンターにおいて、同行ATM各1台にスキミング機器などが不正に設置・回収され、その間に当該ATMを利用した顧客の口座からキャッシュカード番号や暗証番号などの情報が不正に取得され、偽造されたキャッシュカードによって海外ATMを通じ不正に出金が行われた。

 現時点で不正取得の可能性が懸念されるカード枚数は130枚(うち新生銀行のキャッシュカード71枚)で、新生銀行キャッシュカード利用者のうち海外で不正出金されたことが判明した顧客は12月18日現在30人、被害総額は641万7,129円となり、すべてカンボジアで出金されている。なお、新生銀行以外の金融機関のカード利用者の被害状況は現時点で不明だという。

 今回の事態は、12月14日、15日の両日に新生銀行コールセンター(新生パワーコール)に対して海外での身に覚えのない出金を訴える顧客からの照会が10件寄せられたことから判明したもの。

 カード情報の不正取得の手口としては、ATMのカード挿入口に設置された小型読取装置によってキャッシュカード上のカード番号などの磁気テープ情報が、またATM機の右側側壁上部に設置された小型カメラにより顧客が入力した暗証番号が不正に取得された模様。

関連記事