【アナリストの眼】底固め完了から出直るインテリジェント ウェイブ、電子書籍関連

2012年10月10日 09:46

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

【今、この銘柄】

  システム開発・保守のインテリジェント ウェイブ <4847> (JQS)の株価は調整一巡感を強めてきた。強基調への転換が期待されるだろう。

  クレジットカード会社向けのカード決済システムやセキュリティシステムなどの開発・保守を主力としている。10年4月に親会社となった大日本印刷 <7912> のハイブリッド書店事業関連の開発業務を受託するなど、事業領域の拡大も本格化させている。中期的に収益力強化が期待されるだろう。

  今期(13年6月期)連結業績の会社予想は、売上高が前期比4.9%増、営業利益が同52.7%増、経常利益が同42.9%増、純利益が同48.1%減としている。繰延税金資産計上の一巡で最終減益見込みだが、前期末の受注残高が高水準であり、営業損益が大幅に改善する見込みだ。主力のカードビジネスフロント業務では、一部のクレジットカード会社や銀行で大規模なシステム更新が計画されている模様だ。またシステムソリューション業務では、不採算プロジェクトのソフト開発が上期も継続するが、利益率の高い自社開発パッケージの売上構成比上昇が営業増益の一因となる模様だ。

  株価の動きを見ると、軟調な展開が続いたが、9月20日の1万7070円をボトムとして反発し、底打ち感を強めてきた。9日の終値1万7680円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS531円51銭で算出)は33倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間500円で算出)は2%台後半、実績PBR(前期実績の連結BPS1万8679円92銭で算出)は0.9倍台となる。

  日足チャートで見ると、7月上旬以来となる25日移動平均線の回復で、強基調へ転換の兆しを見せている。また週足チャートで見ると、11年11月の安値1万7000円を割り込まずに反発しており、下値を確認して調整一巡感を強める形だろう。今期の営業損益改善見通しに加えて、電子書籍関連の材料性も支援材料であり、反発局面が期待されそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【アナリストの眼】上場2ヶ月のサクセスHD株価、快調、業績上ブレ期待で一段高(2012/10/09)
【相場熟者が答える投資相談】ワコムは三角保ち合いを形成、上放れ期待で持続(2012/10/08)
犬丸正寛の相場格言~データでは説明できない先人の知恵をもとに株式投資で大成功~(2012/02/02)
株式評論家・浅妻昭治のマーケットセンサー(銘柄発掘の王道を伝授・注目株厳選)メルマガがスタート!登録受付中(2012/02/02)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事