【銘柄診断】味の素はグローバル化進展に評価が高い、逆日歩発生の需給も支援要因

　　味の素 <2802> が高値圏で強調展開を続けている。７月３１日に発表された今２０１２年第１四半期の業績は営業利益が１９２億円と前年同期比１１％減のやや低調な決算となった。

　　前年同期は東日本大震災直後に小売店での特売が減って販促費が減少していたことで、今年はその反動が出た。飼料用アミノ酸などバイオ事業は好調だったが、補えなかった。ただ、株価は減益決算にも全く反応薄で、今３月期通期では営業利益７３５億円と前期比１％増益を見込む点を評価しているようだ。

　　業績は海外展開を支えに順調な増益トレンドに乗っている。それも、タイ、インドネシア、ブラジル、ベトナム、アフリカ諸国など、今後、経済成長、人口拡大が見込まれる新興国での事業拡大が期待される。

　　足元のＰＥＲは１７倍とやや割高感があるが、これは今後のポテンシャルを織込んでいるものといえる。株価は５月以来、高値圏でのもみ合いを続けているが、これも今後の成長評価への相場転換を期待してのものと言える。

　　信用残は直近７月２７日申し込み現在で売り７１万株、売り３８万株と売り長状態にあり、日証金では逆日歩が発生するなど、需給も存外にいい。（情報提供：日本インタビュ新聞社＝Ｍｅｄｉａ－ＩＲ）

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