住友商事、豪州資源会社から石炭事業権益を約350億円で取得

2012年7月12日 21:01

印刷

 住友商事は12日、豪州資源会社のAquila Resources Limited社の子会社が保有する豪州Queensland州のIsaac Plains(以下IP)炭鉱権益の全て(権益全体の50パーセント)を、総額4億3千万豪ドル(約350億円)にて取得したと発表した。今後住友商事は、ブラジル大手資源会社ヴァーレの子会社とIP炭鉱権益をそれぞれ50パーセント所有し、操業および石炭の販売を実施していく。

 IP炭鉱は、2006年に生産を開始し、年間生産能力280万トン(内、約70パーセントが鉄鋼用の原料炭、約30パーセントが電力用の一般炭)の露天掘りの炭鉱で、日本を含めアジアの需要家に石炭を供給している。生産量にみあう鉄道・港湾の使用権は既に確保されており、洪水対策も施された比較的低リスクの優良炭鉱。

 なお、今回のIP炭鉱権益は、初めて住友商事自らが主体となり炭鉱運営に携わる案件であり、将来案件に向けた貴重な経験・ノウハウの蓄積、人材育成も同時に目指していく。

 また、住友商事は、Aquila社が同じくQueensland州に保有する探鉱権益(合計:最大21鉱区)に20~50パーセント参画する権利を取得することについても今回合意した。現在、第三者機関が算定中の同探鉱権益のFair Market Value(FMV)が決定された後、住友商事はFMVに基づき、探鉱権益への参画および参画比率を決定していく。住友商事にとって同探鉱権益への参画権利の取得は、将来の有望な開発案件を確保し、中長期的な収益の拡大を目指すものとなる。

関連記事